エーザイ、Rehab、日清医療食品が連携、高齢者の低栄養と認知機能低下を予防

■「栄養加算」取得支援サービスを共同開発、来春の本格展開を目指す

エーザイ<4523>(東証プライム)、Rehab for JAPAN、日清医療食品の3社は8月25日、高齢者の低栄養状態と認知機能低下リスクの軽減を目指す連携を開始したと発表した。日本国内では、介護度が高いほど低栄養状態に陥りやすい傾向があり、エネルギーやタンパク質の摂取量減少はフレイル(心身の虚弱)を招き、認知機能低下の一因となるとされる。特に在宅で暮らす高齢者にとって、早期の栄養管理は重要であり、今回の連携は、こうした課題への対応を目的としている。

 同連携の第一歩として、3社は介護保険適用下の通所介護(デイサービス)施設で、「栄養アセスメントサービス(栄養加算)」の実証実験を開始する。この加算は、管理栄養士と介護職員が連携し、利用者の低栄養リスクや課題を把握するためのものだ。実験では、管理栄養士の不足や、個別ケアプラン作成、厚生労働省の運営する「LIFE(科学的介護情報システム)」へのデータ提出といった介護現場の課題に対し、ICT活用による新たな業務フローを導入することで、業務負担の軽減を目指す。実証を通じて得られた知見は、サービスの本格展開に活用する計画だ。

 今回の連携は、認知症の予防と共生に向けたエコシステムの構築を目指すもので、高齢者の生活の質(QOL)向上と健康長寿社会の実現に貢献することを目指している。科学的介護を推進するRehabの介護ソフト「Rehab Cloud」や、全国で給食事業を展開する日清医療食品、そして認知症領域で長年の実績を持つエーザイ、それぞれの強みを活かした協業により、在宅高齢者の健康維持を包括的に支援するモデルの構築が期待される。三社は本取り組みを通じて、社会的な課題解決に貢献していく方針だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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