図研、次世代半導体パッケージコンソーシアム「JOINT3」に参画

■レゾナック主導の「JOINT3」に27社参画、歩留まり改善と設計環境高度化へ

 図研<6947>(東証プライム)は9月3日、次世代半導体パッケージの共創型コンソーシアム「JOINT3」への参画を発表した。JOINT3はレゾナック・ホールディングス<4004>(東証プライム)傘下のレゾナックが設立した評価プラットフォームで、材料・装置・設計企業27社が集結し、パネルレベル有機インターポーザーに適した材料・装置・設計ツールの開発を目的としている。515×510ミリサイズのパネル試作ラインを活用し、従来の円形ウェハ方式に比べインターポーザーの取り数を増やす製造プロセスに取り組む。

 半導体業界では生成AIや自動運転などの需要拡大を背景に、複数のチップをインターポーザー経由で実装する2.xDパッケージが注目されている。性能向上に伴いインターポーザーは大型化し、シリコンから有機材料への移行が進む一方で、従来製造法では歩留まりの課題が顕在化している。このためパネル形状による製造プロセスの確立が喫緊の課題となっており、JOINT3の活動は業界全体の解決策として期待されている。

 図研はEDAベンダーとして先端パッケージ設計環境の提供や2.5DIC/3DIC設計・検証分野で実績を積んできた。同社の「CR-8000 Design Force」を活用し、設計・製造・評価の実践に加え、物理構造や配線検証のみならず材料特性を考慮した事前検証機能の開発にも取り組む。今後はJOINT3を通じた共創により、次世代半導体パッケージの設計・製造プロセスの進化とサプライチェーン強化に貢献する方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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