TDKとアシックス、モーション解析でアスリート動作を可視化する共同研究開始

■センサ技術とアスリート工学を統合し、動作解析と製品開発に応用

 TDK<6762>(東証プライム)は9月3日、アシックス<7936>(東証プライム)と共同でモーションセンシング技術を活用したアスリート支援の共同研究プロジェクトを開始したと発表。TDKの高精度センサ技術とアシックスのアスリート工学の知見を融合し、動作の可視化や解析を行うことで競技力向上や製品開発への応用を目指す。現在はプロトタイプを用いた実験段階にあり、動作解析と可視化の研究を進めている。両社は世界陸連のオフィシャルパートナーとして長年スポーツ振興に携わってきた経緯もあり、共通の理念のもと研究に着手した。

 この取り組みは、TDKが掲げる長期ビジョン「TDKトランスフォーメーション」および新ブランドアイデンティティ「In Everything,Better」を体現する活動の一環と位置付けられる。特にパートナーとの共創を通じてセンサ技術を最終製品やソリューションに展開する「TDK Sensing Within」プロジェクトの一環であり、スポーツ分野における新たな価値創出に取り組む。TDKは自動車や産業機器など多様な分野で社会の変革を支えてきた実績をスポーツ領域にも拡大しようとしている。

 アシックスは創業哲学「健全な身体に健全な精神があれかし」のもと、長年にわたり研究開発を通じてアスリート支援を行ってきた。今回の共同研究は中期経営計画2026に基づくイノベーション強化の一環であり、アスリート×デジタル分野の研究体制を拡大する狙いがある。今後は取得データをもとに選手へのコーチングや用具開発を進め、より高度なサポートを実現する方針である。両社は協力を通じてスポーツのトランスフォーメーションに寄与し、社会全体の持続可能な未来実現にも貢献するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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