長谷工コーポレーション、生成AI「Kizuki AI」導入、施工現場の危険予測を支援

■「Dify」上で開発、効率的なリスク対応を可能に

 長谷工コーポレーション<1808>(東証プライム)は9月9日、生成AIを活用して施工管理者の危険予測を支援するシステム「Kizuki AI」を導入したと発表した。同システムはオープンソースのAI開発プラットフォーム「Dify」上で開発され、施工現場における安全対策の知識を平準化し、効率的なリスク対応を実現することを狙う。8月時点で首都圏の全129現場に採用しており、今後は全国の建設現場への展開を進める。

 建設現場では、施工管理者の経験差によって危険予測にばらつきが生じ、見落としが事故につながる恐れがある。さらに人手不足や時間外労働の上限制約などを背景に、安全技術の効率的な活用が求められている。同システムでは、作業内容や天候、写真などを入力すると、生成AIが熱中症や足場不安定といったリスクと具体的な対策を即時提示する仕組みを備える。実証段階では過去の災害事例を活用して精度を向上させ、若手施工管理者に新たな気付きを与える効果も確認された。現在は首都圏で検証を進めつつ、近畿圏や東海圏にも展開を予定している。

 同社は中期経営計画「HASEKO Evolution Plan」に基づきDXを加速しており、今回の導入もその一環と位置付ける。今後もマンション事業全体でデジタル技術を活用し、効率化による生産性向上と働き方改革の両立を進める考えである。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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