NASAの火星探査車、生命痕跡か、古代微生物由来の可能性ある物質発見

■ネイチャー誌に論文掲載、今後の研究に注目

 NASAは9月10日、火星探査車「パーサヴィアランス」がジェゼロ・クレーターで採取した岩石サンプルから潜在的なバイオシグネチャーを発見したと発表した。これは過去の微生物生命の証拠を保存している可能性のある物質で、火星での生命発見に最も近い成果とされる。同探査車は2024年7月、古代の川の谷「ネレトヴァ・ヴァリス」にある「ブライト・エンジェル」層を探索中に、「チェヤバ滝」と名付けられた岩に遭遇。そこで採取したコアサンプル「サファイア・キャニオン」の分析結果が、米科学誌ネイチャーに掲載された。

 「ブライト・エンジェル」層の堆積岩は、微生物の保存に優れる粘土とシルトから成り、有機炭素や硫黄、リンなどを豊富に含んでいた。探査機の調査では、ビビアンナイト(水和リン酸鉄)とグライガイト(硫化鉄)という鉄分に富む鉱物を確認。これらは地球では微生物が有機物を分解し、エネルギーを得る過程で形成されることがあり、今回の発見も同様のプロセスを経た可能性があるとされる。ただし非生物的な要因で生成された可能性も否定できず、データはさらなる研究のために公開されることとなった。

 今回の成果は、若い堆積岩から痕跡が見つかった点で特に注目される。従来は生命の兆候は古い岩層に限られると考えられていたが、火星がより長期にわたり、あるいは歴史の後半まで居住可能であった可能性を示した。同時に、古い岩石でも検出が難しい生命の痕跡が残されている可能性を提示した。この発見はカリフォルニア工科大学が運営するNASAジェット推進研究所(JPL)の探査機による成果であり、火星に人類の足跡を刻むという目標を進める取り組みの一環である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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