EMシステムズ、プレカルを完全子会社化、AI活用の処方箋入力技術を評価

■薬局業務の効率化と医療の質向上を狙う新ソリューション構築

 EMシステムズ<4820>(東証プライム)は9月11日、プレカルの全株式を取得し、完全子会社化すると発表した。プレカルはクラウド型レセプトコンピュータ(レセコン)や処方箋自動入力サービスを提供する企業で、AIや人的リソースを組み合わせた入力代行システムを強みとする。医療DXの進展や薬局現場の人手不足に対応するため、同社はプレカルの技術力とクラウドネイティブな開発力を高く評価し、今回の株式取得を決定した。

 EMシステムズは従来より薬局向けにレセコンや電子薬歴を展開してきたが、レセコンを単なる事務処理ツールから付加価値サービスへと進化させることが求められている。今回の子会社化により、自社の販売チャネルやノウハウとプレカルの技術を組み合わせ、薬局業務の効率化や医療の質向上につなげる方針である。代表取締役の派遣を行い、プレカルのサービスを自社製品群に統合し、薬局経営を支援する包括的なソリューションを構築することを目指す。

 取得株式は24,791株で議決権所有割合は100%となり、株式譲渡実行日は9月30日を予定している。取得価額は非開示だが、業績への影響は軽微とされる。プレカルは2019年設立の新興企業で、資本金1億円、所在地は東京都渋谷区。直近3期は赤字が続いているが、技術力やサービスの将来性が評価された。両社は今後、医療DXを推進し、患者一人ひとりに最適化された医療提供の実現を目指すとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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