ヘッドウォータースとセキュア、無人店舗向けAIエージェントを共同開発

■GPT―5とGrokモデルを活用し、リアルタイムで販促・業務を最適化

 ヘッドウォータース<4011>(東証グロース)は9月19日、セキュア<4264>(東証グロース)と共同で、無人店舗の運営課題を解決するAIエージェントソリューションを開発したと発表した。同ソリューションは、未来型無人店舗「SECURE AI STORE LAB 2.0」での実証を基盤としており、骨格検出技術で来店客の行動をデータ化し、生成AI(GPT―5)やGrokモデルによるリアルタイム分析を組み合わせることで、品揃えや販促施策の精度を高める。従来構想段階にとどまっていた自律的な店舗運営を実装レベルで可能にする点が特徴である。

 同ソリューションは「業務過多による改善余力不足」「販促施策の実行・効果不足」「顧客特性に即した価値提供不足」という3つの課題を解決する設計となっている。具体的には、店舗業務Agentが在庫・発注・棚割り業務を最適化し、リアルタイムデータと連動するサイネージ広告は来店客やトレンドに即した販促を展開する。また、ハイパー・パーソナライズエージェントは購買履歴や地域特性を活用し、利用者ごとにカスタマイズした購買体験を提供する。これらにより廃棄ロス削減、業務効率化、客単価向上といった効果を狙う。

 両社は過去に「comieru Live」や顔認証決済基盤で協業実績があり、今回の共同開発はその延長線上に位置づけられる。セキュアは監視カメラを経営インフラと位置づけ、リテールDXに取り組んでおり、ヘッドウォータースは自律型オペレーションによる顧客体験創出を目指す。両社は小売・流通業界全体に向けて本格導入を推進し、AIエージェントを基盤とする新時代の無人店舗運営モデルを普及させる方針である。なお、当期業績への影響は軽微としている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る