ステムリム、乾癬治療薬で米国特許登録、レダセムチドで新規開発の可能性

■乾癬治療薬市場67億ドル、成長分野で競争激化

 ステムリム<4599>(東証グロース)は10月1日8時30分、再生誘導医薬レダセムチド(HMGB1断片ペプチド)に関して、乾癬を適応症とした用途特許が米国で登録されることが決定したと発表した。レダセムチドは同社から塩野義製薬へ導出済みの医薬品候補であり、今回の特許は大阪大学と共同で出願された。登録される特許は乾癬治療薬に関するもので、米国市場での新規治療薬開発の可能性を担保するものとなる。

 乾癬は慢性的な皮膚の炎症性疾患であり、免疫異常により皮膚細胞が過剰増殖し、発疹や鱗屑が現れる。発症要因は自己免疫異常に加え、遺伝的素因や環境要因(ストレス、肥満、喫煙、感染症など)が関与するとされる。米国市場における乾癬治療薬の規模は2024年時点で67億ドルとされ、今後も拡大が見込まれる中、多くの製薬企業が開発に注力している。同社は今回の特許成立により、適応症の拡大を通じた新たな治療オプション提供の基盤を確保した。

 なお、この特許登録による2026年7月期通期業績への影響は見込まれていない。ただし、経営に重要な影響を及ぼす事象が生じた場合には速やかに開示を行う方針を示した。再生誘導医薬の知的財産保護を通じて、同社は研究開発の進展と国際展開の可能性を高めていくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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