杏林製薬、Hinge Bioと新薬「HB2198」共同開発契約、日本で独占権取得

ビジネス 万年筆 メモ

■最大9500万ドルのマイルストン支払い、ロイヤルティも合意

 杏林製薬<4569>(東証プライム)は10月1日8時30分、米国バイオ企業Hinge Bio Inc.と全身性エリテマトーデス(SLE)などの新規治療薬候補「HB2198」に関する日本国内での共同開発及びライセンス契約を締結したと発表した。同契約により、杏林製薬はHB2198の日本における開発・販売に関する独占的権利を取得する。契約条件として、同社はHinge Bioに契約一時金1,000万ドルを支払い、さらに開発進捗や承認取得、売上高達成に応じてマイルストンとして最大9500万ドルを支払う。また、適応症拡大に伴う追加支払いや、売上高に応じた段階的ロイヤルティの支払いも合意されている。なお、同社は臨床試験費用の一部も負担する予定である。

 SLEをはじめとする自己免疫疾患は、免疫系の異常により自己組織が攻撃され、炎症や臓器障害を引き起こす。既存治療では十分に抑えられない患者も多く、関節痛や腎障害など深刻な症状を抱えるケースが目立つ。HB2198はHinge Bio独自のGEM-DIMER™プラットフォームによるヒト化二重特異性抗体で、B細胞表面のCD19とCD20を同時に標的とし、迅速かつ強力なB細胞除去作用を持つことが非臨床試験で確認されている。免疫システムを「リセット」する作用機序が期待され、新たな治療選択肢の提供につながるとみられる。現在米国ではSLE患者を対象とした第1相臨床試験準備が進んでいる。

 杏林製薬は中期経営計画「Vision110-Stage1-」において「導入品による開発パイプラインの拡充」を掲げている。本契約によりパイプラインの強化を図り、患者に早期の治療機会を提供する方針だ。2026年3月期の業績予想については、契約一時金1,000万ドルを当期の研究開発費として販売費及び一般管理費に計上する見込みである。Hinge Bioは自己免疫疾患やがんを対象に次世代抗体医薬の開発を進める米国バイオ企業であり、今回の提携を通じて日本市場への進出を強化する。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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