ソフトバンクグループ、外貨建ハイブリッド社債4300億円超発行、米ドル・ユーロ両建で長期資本調達

■資本性認定の大型社債で財務基盤を強化

 ソフトバンクグループ<9984>(東証プライム)は10月23日8時、米ドル建およびユーロ建のハイブリッド社債を発行すると発表した。発行総額は米ドル建で20億ドル(約3,034億円)、ユーロ建で7億5000万ユーロ(約1,322億円)にのぼる。いずれも償還期限は約35~40年と長期で、一般債務に劣後しつつ普通株式に優先する資本性を有する。調達資金は一般事業資金に充当する予定である。

 米ドル建ハイブリッド社債は、2061年満期分9億ドル(約1,365億円)と2065年満期分11億ドル(約1,669億円)の2本立てで、利率はそれぞれ年7.625%と年8.250%。いずれも当初5.5年および10年は繰上償還不可とし、その後任意繰上償還を可能とする。ユーロ建は2062年満期で総額7.5億ユーロ(約1,322億円)、利率6.500%、7年ノンコールとした。いずれもシンガポール証券取引所に上場予定で、募集は日本および米国を除く欧州・アジア地域の機関投資家を対象とする。

 同ハイブリッド社債は、利息の任意繰延や超長期の償還期限を持つことから資本に近い性格を持ち、格付機関S&Pおよび日本格付研究所より調達額の50%が資本性と認定された。格付けはS&Pで「B+」。同社は財務健全性と資本効率の両立を図る方針で、将来の償還や買入消却時には、同等の資本性を維持する商品への借換えを想定している。なお、同社債は日本国内での募集は行わず、米国証券法に基づく登録も予定していない。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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