プロパスト、小川建設を子会社化、建設機能を内製化し成長基盤を強化

■ゼネコン需要のひっ迫に対応、施工力強化で開発体制を拡充

 プロパスト<3236>(東証スタンダード)は10月7日、小川建設(東京都新宿区)を子会社化する株式取得を決議したと発表した。取得株数は969株(議決権比率51%)で、取得価額は約40億5600万円。譲渡元は主要株主であるシノケングループであり、同社からの株式取得を通じて建設機能の内製化を進める方針である。株式譲渡契約の締結日は同日、実行日は10月27日を予定している。

 プロパストは総合不動産デベロッパーとして、小川建設に建設業務を発注するなど取引関係を継続してきた。ゼネコン需要がひっ迫する中、自社グループに施工機能を取り込むことで、開発から建設まで一貫した供給体制を確立し、事業の効率化と品質確保を図る狙いがある。小川建設は1909年創業、資本金9500万円、2024年12月期の売上高は279億円、営業利益16億円と安定した業績を維持している。

 シノケングループはプロパスト株式の37%を保有する筆頭株主であり、両社の取締役には兼任関係があることから、今回の取引は「支配株主との取引等に準ずるもの」と位置づけられた。プロパストは第三者機関KPMG FASに株式価値算定を依頼し、公正な価格算定を実施したうえで決定した。また、利害関係のない取締役4名による審議および7名による二段階審議を経て取締役会で全会一致により承認された。さらに、独立した弁護士、公認会計士ら3名による検討委員会を設置し、「少数株主に不利益はない」とする答申を得ている。2026年5月期第3四半期から連結決算へ移行し、アドバイザリー費用約5600万円を計上する予定である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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