日鉄ソリューションズ、みずほFGの社内AI構築を支援、「Weights&Biases」導入

■金融業界で初の「Weights&Biases」採用、生成AIの安全・効率的開発を実証

 日鉄ソリューションズ(NSSOL)<2327>(東証プライム)は10月21日、みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)<8411>(東証プライム)の社内AI開発環境に、Weights&Biases Japan(W&B Japan)が提供する実験管理・MLOpsプラットフォーム「WandB」を導入したと発表した。両社とW&B Japanの3社協業により、2カ月間のProof―of―Value(PoV)を実施。生成AIモデルのファインチューニング領域で効率的かつ安全な開発を実証し、10月1日から国内金融機関で初となる「Weights&Biases」製品の本格活用を開始した。

 みずほFGは、生成AIを業務効率化や新たな顧客価値創出の中核技術と位置づけ、社内でのモデル学習や評価を担う開発基盤の強化を進めている。WandBは、コードに最小限の変更を加えるだけで実験記録や性能評価、GPU利用の可視化を可能にする点が特徴であり、迅速かつ高品質なAIモデル開発を支援する。同PoVでは、セキュリティ・導入容易性・学習効率化の3点が高く評価された。具体的には、シングルテナント環境によるデータ保護、わずか一行のコード追加でのログ出力、リアルタイムのメトリクス可視化などが有効性を示した。

 みずほFGの藤井達人執行役員は、「みずほLLM」構築プロジェクトにおけるWandBの有用性を指摘し、金融向けAIエージェント開発で不可欠な存在になると評価。NSSOLは、金融分野で培った業務知見とIT技術を融合し、今後もW&B Japanとの連携を強化すると述べた。Weights&Biases本社のSeann Gardiner氏は、ファインチューニングを体系的に支援する同製品の特性が、開発期間短縮とチーム協働を促進すると説明した。NSSOLは「テクノロジーと情熱で社会の新たな可能性を切り拓く」とのパーパスのもと、データ活用や生成AI導入を通じて金融DXの推進に貢献していく方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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