ファナックが急伸、FA・ロボット好調で4~9月期堅調、最終利益は増益見通しへ

■ロボット・ロボマシン3部門が増収

 ファナック<6954>(東証プライム)は10月31日、2026年3月期第2四半期(2025年4~9月)の連結決算を発表した。売上高は4,075億68百万円(前年同期比5.1%増)、営業利益は859億64百万円(同13.7%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は798億20百万円(同14.2%増)と増収増益を確保した。米中摩擦による関税や為替変動など不透明な環境下においても、全社で販売強化と経費抑制に取り組み、収益力の改善につなげた。

 部門別では、FA部門がインドや中国で需要を取り込みCNCシステムの売上が伸長し、売上高は1,038億67百万円(前年同期比4.5%増)となった。ロボット部門は国内や欧州で低調だったものの、中国や米州でEV関連を中心に好調で、売上高は1,725億99百万円(同5.8%増)となった。ロボマシン部門もインド市場のロボドリル需要が増加し、634億82百万円(同11.5%増)と好調だった。一方、サービス部門は676億20百万円(同1.3%減)とわずかに減収した。総資産は1兆9,810億円、自己資本比率は89.4%と高水準を維持している。

 通期見通しについて同社は、直近の受注動向や為替状況を踏まえ、売上高を8,188億円、営業利益を1,759億円、最終利益を1,573億円へと上方修正した。最終利益は当初の減益予想から一転して増益を見込む。為替前提は1ドル=140円、1ユーロ=165円と据え置き、期末配当については公表可能となり次第開示するとしている。

■5300円台に乗せ上昇トレンド入り

 11月4日の株価は、5353円と年初来高値を更新した。始値から高く、朝9時台の値動きで上昇基調を強め、10:40に高値をつけた。機械セクターの中でも突出した上昇率で、市場で同社への買いが集中している。機械株全体への資金流入も追い風になった。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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