NTT、SAR衛星で道路陥没予兆を世界初検出、衛星電波で道路空洞も把握

■現地作業なしで高リスク箇所を抽出、自治体と実証実験へ

 NTT<9432>(東証プライム)は11月7日、合成開口レーダ衛星(SAR衛星)を用いた電波の反射成分により道路陥没の予兆を直接捉える手法を世界で初めて実証したと発表した。衛星データのみを解析し、現地調査に頼らず陥没リスクの高い箇所を効率的かつ経済的に抽出できる点が特長である。複数偏波による散乱成分を分析し、地中空洞の形成や地盤変動など陥没に至るプロセスを把握する技術として開発された。

 社会インフラの老朽化が進む一方で、自治体の予算・人員不足から従来の目視点検や地中レーダ調査では広域管理が難しい状況が続いている。同社は衛星データの差分解析により地表面の異変から陥没予兆を検出し、道路下空洞の点検データとの照合によって技術の信頼性を確認した。従来の車載型地中レーダ方式と比べ、約85%のコスト削減が見込まれるという。また光ファイバーによる地盤モニタリング技術と組み合わせることで、地下深部から浅層までの監視体制の確立を目指す。

 今後は自治体と連携した実証実験を進め、技術の実用化と信頼性向上を図る。NTTは衛星活用による社会インフラ保守事業を「NTT C89」ブランドのもとで展開し、道路陥没の早期検知と被害抑制に貢献するとしている。研究成果の一部は11月19日から開催される「NTT R&D FORUM 2025」で公開予定である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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