京葉銀行が急騰、上期経常利益11%増で過去最高水準、貸出伸長と有価証券売却益が寄与

■貸出金4兆4千億円突破、住宅ローンと中小企業向けが堅調

 京葉銀行<8544>(東証プライム)は11月10日13時30分、2026年3月期第2四半期(中間期)連結決算を発表した。経常利益は前年同期比11.1%増の132億22百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は10.6%増の91億60百万円となり、いずれも過去最高水準を更新した。貸出金利息など資金運用収益の増加や株式売却益が収益を押し上げ、総資産は6兆6,019億円、自己資本比率(国内基準)は10.99%に改善した。貸出金残高は4兆4,431億円、預金は5兆5,824億円に拡大し、地域金融基盤の拡充が続いている。

 同時に、通期業績予想を上方修正し、経常利益を前回予想の192億円から13.0%増の217億円、純利益を150億円とした。資金利益の増加と与信費用の抑制が寄与するとして、当初計画を25億円上回る見通しを示した。年間配当は従来計画の36円から38円(前期30円)に増額し、中間・期末とも19円とする方針。また、資本効率向上を目的に1,500,000株(総額15億円)を上限とする自己株式取得と500万株の消却を決定した。利益成長と株主還元を両立させる経営姿勢が鮮明となった。

■年初来高値1402円を更新

 11月10日、京葉銀行の株価は13時34分に年初来高値1402円を付け急騰している。前日終値1321円比で約6%高となり、9月以降の上値抵抗線を明確に突破した。テクニカル面ではPER12.2倍、PBR0.53倍と依然として割安圏にあり、地方銀行株の中でも資本効率改善と株主還元強化が明確な銘柄として買いが集中した。出来高は43万株を超え、短期的には達成感が出やすい水準だが、中期的には株主還元策と業績上振れ期待が株価を下支えする展開が見込まれる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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