テラスカイグループのQuemixなど4者、シリコン中の水素による自由電子生成機構を世界初解明

■水素注入の謎に理論的解答、パワー半導体効率化へ前進

 テラスカイ<3915>(東証プライム)は1月14日、グループ会社のQuemixと三菱電機<6503>(東証プライム)、国立大学法人東京科学大学、国立大学法人筑波大学の4者が、シリコンに注入した水素が特定の欠陥と結合することで自由電子を生成するメカニズムを世界で初めて解明したと発表した。長年原理が不明だった現象を理論的に説明した成果であり、パワー半導体の高効率化に道を開くものとなる。

 研究の意義として、IGBTにおける電子濃度制御の高度化が挙げられる。IGBTは電力変換を担う中核デバイスであり、水素イオン注入による制御技術は実用化されてきたが、約半世紀にわたり原理は未解明であった。本成果により、構造設計や製造方法の最適化が可能となり、電力損失低減への貢献が期待される。

 解明の過程では、三菱電機と筑波大学が2023年に発見した複合欠陥に着目し、第一原理計算などを用いて水素の存在状態を解析した。その結果、水素が電子を放出し、シリコン中で自由電子となる理論的メカニズムを明らかにした。さらに、この理論を拡張することで、電子濃度制御が困難とされてきたダイヤモンドなどUWBG材料への応用可能性も示した。

 成果の発信として、本研究はネイチャー出版社が運営する学術誌「Communications Materials」に、2026年1月13日(ロンドン時間)にオンライン公開された。量子計算と実験評価を融合した産学連携の成果であり、次世代パワー半導体技術の基盤強化につながる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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