【業績でみる株価】東京ガスは今期一転減益、年11円配当継続、電力小売への期待で株価底打ち

業績でみる株価

 東京ガス<9531>(東1・1000株)は、28日、2016年3月期決算を発表、暖冬で減収だったが、原料安効果で11.8%の営業増益、配当は1円増配の年11円とした。今期は原油価格下落に伴う原料費調整による売上単価減から減益の見通し。株価は500円前後で底値を固める展開だ。

 ガス販売量は、暖冬の影響で16年3月期では家庭用が大きく落ち込み全体としては0.7%減の154億3600万キロ立方メートルだったが、17年3月期は1.0%増の155億9800万キロ立方メートルと回復を見込んでいる。ただ、原料費調整による単価減で売上16.1%減の1兆5810億円、営業利益は75.0%減の480億円と一転、減益となる。EPSは15.0円。

 株価は年初来高値580円(2月2日)、同安値466円(4月6日)、高値と安値の中間値523円。足元では中間値近くでモミ合っている。今期減益から売り物は出やすいとみられるが、既に、昨年4月の高値804.6円から去る4月6日の466円まで42%下げていることや今期年11円配当継続見通しで利回りが2.2%前後と好く、今年4月からの電力小売自由化に対する今期への期待もあることから下値には押し目買いも予想される。1株純資産(446円)へ接近場面があれば中期で注目できるだろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■金融・医療・公共分野に特化した高精度処理、低コストで安全運用可能  NTT<9432>(東証プラ…
  2. ■ジャイアンツ球場隣接の221邸、シニアの健康・交流を支える新拠点に  フージャースホールディング…
  3. ■IT・スタートアップ中心に若手CEO台頭、経営のスピード化が進展  帝国データバンクは10月14…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  2. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…
  3. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  4. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  5. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  6. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る