【編集長の視点】アクアラインは小反落も連続最高業績・連続増配を手掛かりに内需系割安株買いの再燃が有力

編集長の視点

 アクアライン<6173>(東マ)は、10円安の1040円と小反落して始まっている。4月15日につけた年初来高値1160円を目前に目先の利益を確定する売り物が先行している。ただ下値には、同社の今2月期業績が、連続過去最高更新と予想され、配当も連続増配が予定されていることを手掛かりに、内需系の割安株買いが続いている。同社の業務提携先のアクトコール<6064>(東マ)が、今年5月9日のストップ高から年初来高値追いとなっている高人気の波及も期待されている。

■水まわり緊急修理サービスの増員スタッフがフル稼働し施工件数が続伸

 同社の今2月期業績は、売り上げ40億900万円(前期比8.4%増)、営業利益3億3100万円(同0.6%増)、経常利益3億2500万円(同4.3%増)、純利益2億800万円(同7.1%増)と予想されている。昨年8月のIPO(新規株式公開)後の初決算となった前2月期業績が、今年3月に上方修正され増収増益率を伸ばして着地したのに続き過去最高を更新する。配当も、前期に設立20周年記念配当2円を上乗せして10円へ実質増配をしたが、今期は、普通配当として15円への連続増配を予定している。

 売り上げの約95%を占める水回り緊急修理サービス事業で、前期第4四半期の求人採用が良好に推移し、サービススタッフ数が計画の4%増を上回る9.7%増と拡大し、施工件数も増加、これが前期業績の主な上方修正要因となった。今期も、同サービスが、自社運営の「水道屋本舗」や業務提携先のアクトコールやジャパンベストレスキューシステム<2453>(東1)などからの受託分を含めて、増員したサービススタッフがフル稼働、水まわりの修理やトラブルの解消のための施工件数が続伸することが要因となる。また、その他事業でも、納品先のオリジナルブランドで製造するミネラルウォーターのプライベート商品販売事業が、前期に大学、ホテル、生命保険会社など新規クライアントを32社獲得したことなども、引き続き寄与する。

■「半値戻しは全値戻し」に拍車をかけPER9倍台の割安修正に再発進

 株価は、昨年8月の新規株式公開(IPO)時の初日につけた上場来高値1563円から昨年夏、今年年初の相次ぐ世界同時株安の波及で上場来安値760円まで調整、公開価格1250円割れは下げ過ぎとして底上げした。さらに前期業績の上方修正ではストップ高し、今期業績続伸・連続増配予想で1160円の戻り高値をつけ最高値から最安値までの調整幅の半値戻し水準をクリアし、1000円台固めを続けてきた。PERは9倍台となお評価不足であり、年初来高値更新から公開価格を奪回して「半値戻しは全値戻し」へ拍車をかけよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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