【編集長の視点】豆蔵デジタルHDは連続2ケタ増益業績・増配と生成AI材料を見直す

■IPO直後の初決算が好調、市場の評価上昇

 豆蔵デジタルホールディングス<202A>(東証グロース)は、前日3日に99円高の1399円と急反発して引け、東証グロース市場の値上り率ランキングの第21位にランクインするとともに、今年6月28日の新規株式公開(IPO)時の公開価格1330円を上抜いた。今年8月22日に発表したIPO後の初決算となる今2925年3月期第1四半期(2024年4月~6月期、1Q)業績が、3月期通期予想業績に対して順調な進捗率を示したことから、3月期業績の連続2ケタ増収増益、連続増配を見直し割安直近IPO株買いが再燃した。事業子会社のエヌティ・ソリューションズ(NTS)が、生成AI(人工知能)を駆使したEPR(統合基幹業務システム)の導入支援ツール「AutoConv-Navi」を開発し、コンサルティングサービスを開始したことも、生成AI関連人気を高め側面支援材料視されている。

■クラウドコンサルティング事業などが2ケタ続伸し今期配当は59.58円に大幅増配

 同社の今期1Q業績は、売り上げ27億1700万円、営業利益5億3300万円、経常利益5億1100万円、純利益3億3400万円で着地した。四半期業績は、初作成となるため前年同期比較はないが、今3月期通期予想業績に対する進捗率は売り上げ、営業利益とも25.8%と目安の25%を超え順調に推移した。このため今期通期業績は、IPO時予想に変更はなく、売り上げ105億5200万円(前期比10.1%増)、営業利益20億7100万円(同15.1%増)、経常利益20億5000万円(同12.7%増)、純利益13億6600万円(同17.8%増)と2ケタ増収増益を見込んでいる。既存顧客による順調な案件積み上げや新規案件の獲得などで4事業部門が順調に推移し、クラウドコンサルティング部門の売り上げは39億7900万円(同14.3%増)、AIコンサルティング部門は8億2100万円(同11.7%増)、AIロボティクスエンジニアリング部門は16億円(同10.1%増)、モビリティオートメーション部門は41億5100万円(同6.2%増)と予想している。

 今期配当は、配当性向を70%とする配当政策に基づき年間59.58円(前期実績26.79円)と連続して大幅増配を予定している。なお子会社NTSが開発した「AutoConv-Navi」は、ERP導入プロジェクトで生成AIを活用することで設計工程で55%の工数削減を実証しており、顧客企業のカスタマイズ化などで人材不足となっているERP市場でのビジネスチャンスを拡大させることになる。

■PER16倍、配当利回り4.3%の修正で「半値戻しは全値戻し」に弾み

 株価は、再上場案件として公開価格1330円でIPOされ、1348円で初値をつけ即初値比ストップ高の1648円と上値を伸ばし上場来高値1764円まで買い進まれた。同高値後はIPOラッシュのなか公開価格を確認する下値もみ合いが続いたが、日経平均株価が、過去最大の下落幅となる全般相場の急落に巻き込まれて上場来安値1000円へ突っ込んだ。同安値からは、売られ過ぎ修正に子会社の生成AI関連材料も加わってリバウンドし、上場来高値から上場来安値までの調整幅の半値戻しをほぼ達成して公開価格を奪回した。PERは16.0倍と相対的に割安で、配当利回りに至っては4.35%と東証グロース市場の高配当利回りランキングの第10位にランクインし割り負けている。相場格言の「半値戻しは全値戻し」通りに上場来高値奪回に弾みをつけよう。(情報提供:日本インタビュ新聞・株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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