【株式評論家の視点】ノムラシステムコーポレーションは信用力の高まりで受注獲得期待が膨らむ

株式評論家の視点

 ノムラシステムコーポレーション<3940>(JQS)は、9月16日に東京証券取引所JASDAQに上場した。1986年2月に設立され、主に企業のオープン化コンサルティング業務及び関連するソリューション提供業務を中心に事業展開している。ソフトウェア設計・制作請負中心の事業構造から、ERP導入におけるコンサルティング業務にその経営資源をシフトし、企業としての成長段階に入っている。

 ERPコンサルティングサービスでは、ERP導入コンサルティングが高い技術力と導入ノウハウだけでなく豊富な業務・実務知識により好評価を得ている。特にERPで世界最大手の独SAP社のERP導入については、延べ111名の同社のSAP社認定コンサルタントによって蓄積されたノウハウを十二分に活用しながらサービスを提供している。ネットワークコンサルティングサービスでは、同社のネットワークコンサルティングが、顧客の要望をベストな形で具現化していく高い技術力と豊富な知識、そして最適化を図っていくための運用までを一貫して対応していくワンストップサービスで、顧客の企業成長において重要な情報の資産価値を最大限に高める為のサポートを実現している。

 今16年12月期第2四半期業績実績は、売上高が11億8200万円、営業利益が1億6500万円、経常利益が1億6500万円、純利益が9900万円に着地。

 通期業績予想は、売上高が23億円(前期比1.4%増)、営業利益が2億3400万円(同7.6%減)、経常利益が2億3400万円(同9.9%減)、純利益が1億4700万円(同9.4%減)を見込んでいる。調達資金は人材の採用・育成や本社移転などに充てる計画で配当は無配を予定しているが、将来は成長投資との兼ね合いで株主還元を実施する方針。

 株価は、9月16日に公開価格960円を51%上回る1450円で初値をつけた後、同日高値1699円と上昇。同26日安値1113円と短期調整を挟んで29日高値1330円と買われた後、5日は1346円まで上げて保ち合いを形成している。ERPで世界最大手の独SAPのソフトに特化し、高品質・短納期・低価格で導入するノウハウに強味を持っており、上場による信用力の高まりで大企業からの受注獲得に期待がかかる。第2四半期実績は計画を上回り順調に推移しており、上放れを期待し買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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