【どう見るこの相場】円安好感して堅調、日経平均株価モミ合い上放れに焦点

どう見るこの相場

 日本株はドル高・円安を好感して、当面は堅調な展開となりそうだ。そして日経平均株価のモミ合い上放れが焦点となる。

 為替は11月8日の米大統領選挙における民主党ヒラリー・クリントン候補の支持率優勢や、12月の米FRB(連邦準備制度理事会)の利上げを織り込む形で、1ドル=104円台までドル高・円安方向に傾いてきた。また本格化する7~9月期企業業績発表についても、輸出関連企業の業績下振れ懸念は織り込み済みの感があり、逆に1ドル=100円でも利益を出せる円高抵抗力を評価する見方が優勢になってきたようだ。依然として薄商いだが、徐々に楽観ムードが広がってきた形だ。

 そして当面は、日経平均株価が10月11日の1万7074円46銭、9月6日の1万7097円59銭を上抜けるかが焦点となる。これを突破すればモミ合い上放れが意識されることになり、5月31日の1万7251円36銭、さらに4月25日の1万7613円56銭を目指す動きとなりそうだ。

 ただし為替も株式も、米大統領選挙を控えてややフライング気味という印象が強いだけに、売買高の動向も焦点となる。そして11月8日の米大統領選挙が接近するにつれて、一転してリスクオフの動きを強める可能性に注意が必要だろう。また中国経済の減速懸念を蒸し返す目先筋の動きにも注意が必要だろう。

 物色動向としては、業績増額修正などの好材料が出た個別銘柄物色に加えて、引き続きAI関連、IoT関連、ロボット関連、自動運転関連、フィンテック関連、バイオ関連といった中長期的テーマ株、高水準の設備投資が予想される半導体・液晶製造装置関連株、為替影響を受けにくい内需・サービス系の好業績株に注目したい。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京・愛知・兵庫で屋外広告も掲出、号外や無料バッティング企画も実施  Major League …
  2. ■新生児対象の臨床試験で抗炎症作用と菌叢改善を実証  森永乳業<2264>(東証プライム)は7月2…
  3. ■「日本栄養・食糧学会大会」で研究成果発表、科学的根拠を提示  味の素<2802>(東証プライム)…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  2. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…
  3. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  4. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  5. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  6. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る