カーリットホールディングスの3月期第3四半期は増収増益、6.8%経常増益で着地

■化学品・ボトリング・産業用部材ともに堅調

 カーリットホールディングス<4275>(東1)の17年3月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比4.6%増の357億21百万円、営業利益が同2.1%増の8億16百万円、経常利益が同6.8%増の9億38百万円、四半期純利益が同3.5%増の5億30百万円だった。

 セグメント別に見ると、化学品は売上高が同8.0%増の151億97百万円で営業利益が同5.5%増の5億15百万円だった。化薬分野の産業用爆薬、化成品分野のパルプ漂白用塩素酸ナトリウム、除草剤、電子材料分野の機能性コンデンサ向けピロール関連製品、イオン導電材料、トナー用電荷調整剤などが増収となり、16年2月連結子会社化した三協実業も寄与した。自動車用緊急保安炎筒は新車装着向けが増加したが、車検交換向けが減少し、全体として減収だった。受託評価分野は危険性評価試験、電池試験とも減収だった。固体推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムはH-Ⅱロケット打ち上げ回数減少で減収だった。電気二重層キャパシタ用電解液およびアルミ電解コンデンサ用材料は海外向けが低迷した。

 ボトリングは売上高が同1.7%増の137億65百万円で営業利益が同11.7%増の3億60百万円だった。主力の茶系飲料が堅調で、缶珈琲、委託品の炭酸飲料も好調だった。産業用部材は売上高が同5.4%増の59億39百万円で営業利益が同2.9倍の1億50百万円だった。金属加工品のリテーナ、ばね・座金製品などが増収だった。15年10月アジア技研から譲り受けたスタッド事業も寄与した

 17年3月期通期の連結業績予想(5月16日公表)については、売上高が前期(16年3月期)比10.0%増の510億円、営業利益が同4.0%減の12億円、経常利益が同2.3%減の13億円、純利益が同13.8%減の6億50百万円としている。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で予想配当性向は36.4%となる。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る