【業績でみる株価】ノダは97年来の高値圏、17年11月期減益予想だが上振れ余地

 木質系住宅建材メーカーであるノダ<7879>(東2)の17年11月期は合板の市況軟化を想定して減収減益予想だが、大幅増益だった第1四半期の進捗率は高水準であり、通期予想に上振れ余地がありそうだ。株価は97年来の高値圏である。上値を試す展開が期待され、97年来の1000円台乗せで上げ足を速める可能性もありそうだ。

■17年11月期減収減益予想だが第1四半期高水準で通期上振れ余地

 17年11月期の連結業績予想は売上高が16年11月期比1.4%減の640億円、営業利益が同8.9%減の32億50百万円、経常利益が同8.4%減の34億円、純利益が同8.8%減の21億円としている。

 主力の住宅建材事業は堅調に推移する見込みだが、合板事業において同業メーカーの工場再稼働や生産能力向上の影響による国産合板価格の低下、輸入合板の緩やかな仕入コスト上昇を想定し、全体として減収減益予想としている。

 ただし第1四半期(12月~2月)は前年同期比4.2%増収、68.0%営業増益、69.2%経常増益、74.5%最終増益だった。住宅建材事業における採算管理徹底による利益率改善、合板事業における販売価格の上昇傾向などで大幅増益だった。

 そして通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が25.0%、営業利益が37.0%、経常利益が36.8%、純利益が38.5%と高水準である。通期会社予想に上振れ余地がありそうだ。

■株価は97年来の高値圏

 株価は6月14日に97年来となる1000円台に乗せ、6月20日には1030円まで上伸した。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなり、700円近辺の中段保ち合いから上放れた形だ。26週移動平均線も上向きに転じて上昇トレンドである。上値を試す展開が期待され、97年来の1000円台乗せで上げ足を速める可能性もありそうだ。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る