【編集長の視点】アスラポートは高値を窺う、3Q好決算を再評価して業績再上ぶれ期待を高める

編集長の視点

アスラポート・ダイニング<3069>(JQS)は、1円高の330円と3営業日ぶりに小幅反発して始まり、今年2月9日につけた昨年来高値334円を窺っている。今年2月12日に発表した今3月期第3四半期(3Q)決算が、大幅増益転換して着地し、純利益が、昨年9月に上方修正した今期通期予想業績をすでに上回っており、業績再上ぶれ期待を高めて低位値ごろ株割安買いが再燃している。同じく昨年9月に相次いで実施したM&A効果も、再注目されている。

■高単価・高品質メニューが奏功し相次ぐM&Aも寄与

3Q業績は、売り上げが、前年同期比24.6%増と大幅に続伸し、経常利益が、同92.1%増、純利益が、同2.47倍とそれぞれV字回復し、純利益は、3月通期純利益3億5500万円(前期比18.3%増)をすでに2800万円上回って着地した。焼肉フランチャイズ店「牛角」では、夏場のキャンペーンやテレビCM効果、秋の高単価・高品質メニューの投入などが奏功して既存店の月次売上高が、8月以来連続して前年同月を上回り、釜飯チェーン店「とりでん」では、季節メニューが順調に伸び、昨年9月末のレゾナンスダイニングを子会社化したことで新たに薩摩郷土料理チェーン店「ちどり亭」56店舗、「浪花屋鳥造」28店舗をグループ化したことなどが要因となった。

3月通期業績は、昨年9月の上方修正値を据え置き、売り上げ110億2600万円(前期比17.3%増)、経常利益6億2300万円(同35.2%増)、純利益3億5500万円(同18.3%増)と見込み、純利益は、前期の過去最高を連続して更新する。ただ純利益は、3Qの高利益進捗率から再上ぶれ期待が強く、東洋経済会社四季報最新号では4億1000万円と観測されている。

■業績観測ベースでPERは15倍台と割安で低位値ごろ妙味も

株価は、昨年9月のレゾナンスダイニング子会社化による今期業績の上方修正に反応して313円高値をつけ、その後、300円台を出没する高値もみ合いを続けてきたが、3Q好決算とともに高値指向を強めてきた。東洋経済四季報最新号観測ベースでのPERは、15倍台と割安で低位値ごろ妙味もあるだけに、2013年5月につけた株式分割権利落ち後高値398円を目指し上値追いが続こう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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