【注目銘柄】正栄食品工業は目先的な売り一巡、17年10月期3Q累計大幅増益で配当を増額修正、通期業績は再増額の可能性

注目銘柄

 正栄食品工業<8079>(東1)に注目したい。製パン・製菓用材料等を取り扱う食品商社である。17年10月期第3四半期累計が大幅増益となり、配当予想を増額修正した。そして通期業績予想は再増額の可能性が高いだろう。株価は上場来高値圏から一旦反落したが、目先的な利益確定売りが一巡して上値を試す展開が期待される。

■17年10月期3Q累計大幅増益で配当増額、通期業績は再増額の可能性

 9月11日発表した17年10月期第3四半期累計(11~7月)連結業績は、売上高が前年同期比1.1%増の785億67百万円、営業利益が25.6%増の45億92百万円、経常利益が27.3%増の46億48百万円、純利益が31.1%増の30億86百万円だった。

 売上面では、乾果実類(ナッツ・ドライフルーツ)や缶詰類が海外相場の価格低下で減収だったが、乳製品・油脂類や製菓原材料類が堅調に推移し、菓子・リテール商品が伸長した。利益面では、ナッツ・ドライフルーツ等の農産加工における生産性向上や、合理化設備投資による製造コストの低減などで総じて利益率が改善した。

 9月11日に期末配当予想を増額修正した。期末に10円増額し、年間40円(第2四半期末15円、期末25円)(普通配当38円+創立70周年記念配当2円)とした。16年10月期の年間24円との比較では16円増配となる。

 通期連結業績予想(6月12日に営業利益、経常利益、純利益を増額)は据え置いて、売上高が16年10月期比0.3%増の1020億円、営業利益が12.6%増の53億円、経常利益が14.5%増の53億円、純利益が14.0%増の34億円としている。通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が77.0%、営業利益が86.6%、経常利益が87.7%、純利益が90.8%と高水準である。通期業績予想は再増額の可能性が高いだろう。

■株価は目先的な利益確定売り一巡して上値試す

 株価(17年7月28日付で東証2部から東証1部に変更)は、8月31日と9月8日の上場来高値5480円から、第3四半期累計の業績発表を機に利益確定売りの形で一旦反落したが、9月15日の4515円から切り返しの動きを強めている。週足チャートで見ると13週移動平均線近辺から切り返してサポートラインを確認した形だ。目先的な売りが一巡して上値を試す展開が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■電力・電線株に注目、AIとGXが切り拓く新たな投資機会  ソフトバンクグループ<9984>(東証…
  2. ■初心者プログラマーはJavaから始める?人気の理由とキャリアパス  インタースペース<2122>…
  3. ■原材料価格の高騰や経費増大で  崎陽軒は、2025年2月1日(土)から製品の価格を改定すると発表…
2025年2月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
2425262728  

ピックアップ記事

  1. ■不動産株投資、代替投資としての可能性に注目  新型コロナ感染症のパンデミック時にリモートワーク需…
  2. ■ムゲンエステート、ミガロホールディングスなど高値更新―富裕層のオルタナティブ投資が牽引  昔から…
  3. ■金利上昇期待高まる、金融株に注目集まる  日銀の政策金利引き上げを受け、3メガバンクが普通預金金…
  4. どう見るこの相場
    ■トランプ大統領の就任や日銀の政策金利引き上げ…激動の相場を生き抜くヒント  前日26日に千秋楽を…
  5. ■トランプ政権と金融政策に影響されない銘柄の選別法  昨年IPOされた86銘柄には、リベンジ相場と…
  6. ■株主価値向上を目指すIPO市場の課題  IPO(新規株式公開)市場は、2024年12月27日の2…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る