【株式評論家の視点】U-NEXTは上場時初値に接近、米グーグル関連の材料で注目されます

株式評論家の視点

 U-NEXT<9418>(東マ)は、昨年12月上場時の寄付値3950円へ近づいています。週末は2146円です。

 米グーグルが販売を開始する「Nexus Player」へ、U-NEXTが提供する映像配信サービス「U-NEXT」のアプリケーションの提供が決定したと発表、これを材料視した買いが入っています。

同社は、昨年12月16日に東京証券取引所マザーズへ上場。「感動や、喜びをもっと自由に」という企業理念のもと、ブロードバンド・通信事業、映像・コンテンツ事業の発展に尽力し、企業価値の向上に努めています。

前2014年12月期業績実績は、売上高が232億4800万円(前の期比29.9%増)、営業利益が12億4500万円(同76.8%増)、経常利益が11億8500万円(同76.2%増)、純利益が7億0800万円(同39.7%減)に着地。

コンテンツプラットフォーム事業、コミュニケーションネットワーク事業ともに堅調に推移。コンテンツプラットフォーム事業では、コンテンツの充実、アライアンス強化で、「U-NEXT」の契約者数は前の期末62%増と会員数増加です。

コミュニケーションネットワーク事業では、契約者数販売代理店網、アライアンス販売強化で、「U-mobile」の契約者が順調に増加したことが寄与しました。純利益については、繰越欠損金が解消したことによる法人税等の計上等により、前の期に比べて減益となりました。

今15年12月期業績予想は、売上高が360億円(前期比54.9%増)、営業利益が16億円(同28.5%増)、経常利益が15億7000万円(同32.5%増)、純利益が9億9000万円(同39.6%増)を見込んでいます。年間配当は期末一括12円を予定しています。「U-NEXT」と「U-mobile」は、引き続き販売拡大が見込まれるほか、光コラボレーション「U-NEXT光」の提供開始が業績に寄与する見通しです。

株価は、昨年12月16日に初値3950円、同日安値3785円を底に同12月26日に高値9620円と上昇した後、2月26日安値4510円と53%調整を挟んで買い直されています。

2月27日から米グーグルが販売を開始する米グーグルの「Nexus Player」は、テレビ向けのプラットフォーム「Android TV」を搭載しており、ゲーム、映画、動画などのインターネット上のコンテンツをテレビ画面で楽しむためのデバイスです。「U-NEXT」などの動画を大画面で観たり、Androidのゲームを専用コントローラーで遊ぶこともできるほか、「Chromecast」と同じように「Google Cast」に対応しているため、「Android」や「iOS」搭載のスマートフォンやタブレットから好きなエンターテイメントをキャストして楽しむことも可能としており、映像配信サービス「U-NEXT」のアプリケーションの提供は、業績に貢献するとの期待感が高まります。(信濃川)

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