【業績でみる株価】サンウッドは日柄調整完了感、18年3月期大幅増収増益予想

 サンウッド<8903>(JQ)は、東京都心部中心に高品質・高価格帯の新築分譲マンションを企画・開発・販売している。18年3月期大幅増収増益予想である。株価は急伸後の日柄調整完了感を強めている。

■東京都心部で高品質・高価格帯の新築マンションを分譲

 東京都心部中心に高品質・高価格帯の新築分譲マンションを企画・開発・販売する不動産デベロッパーである。13年に資本業務提携したタカラレーベン<8897>が筆頭株主である。

 売上高150億円、営業利益10億円を安定的に計上できる体制を目指し、都心部ハイエンド物件の分譲を事業の中心として継続するとともに、多様化するニーズに対応するため、都心近郊コンパクト物件や東京郊外コンセプト物件を組み合わせる戦略を推進している。またリノベーション、都心高額物件中心の仲介、不動産ソリューション(賃貸収入を得ながら保有し、将来的に自社マンション開発用地やバリューアップ後の売却を目指す)も強化している。

 なお収益面では、物件販売によって四半期業績が大きく変動する可能性がある。

■18年3月期大幅増収増益予想

 18年3月期の非連結業績予想は、売上高が17年3月期比71.4%増の115億84百万円、営業利益が3.8倍の5億04百万円、経常利益が17.3倍の3億50百万円、純利益が40.8%増の2億40百万円としている。

 第2四半期累計は売上高が前年同期比2.9倍の74億43百万円、営業利益が5億87百万円(前年同期は2億47百万円の赤字)、経常利益が5億38百万円(同2億97百万円の赤字)、純利益が4億54百万円(同2億98百万円の赤字)だった。

 不動産開発事業の新築分譲マンション3件(赤坂丹後町、多摩センター、代々木西参道)の引き渡し開始で大幅増収となった。引き渡し戸数はJV按分後で合計102戸だった。リノベーション事業の好調や販管費の減少なども寄与して各利益は黒字化した。

 通期ベースでは合計150戸(JV按分後)の販売を計画している。17年9月末時点の契約進捗率は73.2%となっている。第4四半期には文京東大前ヒルズの引き渡し開始を予定している。通期ベースでも好業績が期待される。

■株価は日柄調整完了感

 株価は第2四半期累計黒字化を好感し、10月23日に年初来高値689円まで急伸する場面があった。その後は高値圏でモミ合う展開だが、日柄調整完了感を強めている。12月4日の終値は618円、今期予想PERは12~13倍近辺、時価総額は約30億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消した。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(MM)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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