【株式評論家の視点】第一精工IoTの広がりによるコネクタの拡大を見込む、ミニゴールデンクロスを示現

株式評論家の視点

 第一精工<6640>(東1)は、昭和38年(1963年)に京都で精密な金型を造る会社として誕生。同社は、1000分の1ミリという精度で金属を加工して造る、「金型」で培った精密技術を最も大切な「核(コア)」として、コネクタをはじめとする電子部品や自動車部品、半導体や液晶用の製造装置などを開発・製造している。

 コネクタ事業では、「高速伝送にこだわる」ことを理念として掲げ、進化し続けるデジタルツールへの挑戦を続けている。IoTの広がりによって「電子部品」というものが自動車・監視カメラ・ドローンなどにも必須とされるようになったため、新たなビジネスチャンスとして捉え研究・開発をしている。

 自動車部品事業では、『The desire to form』 をスローガンとして、同事業部では新商品企画の取り込みによる次世代ビジネスの具現化や新たな生産拠点でのビジネス拡充を目指し、新生産コンセプトでの競争力強化を行っている。


 精密部品事業では、第一精工のコア技術である精密金型を設計・製作し、国内および海外グループを拠点として、その金型を用いてOEM生産を行っている。HDD関連の精密樹脂部品製作が主な業務だが、その他にも新規ビジネス獲得目指し、様々な市場に対して積極的な技術提案を行っている。

 今2018年12月期第2四半期業績予想は、売上高269億円(前年同期比10.1%増)、営業利益14億円(同66.3%増)、経常利益14億円(同2.0倍)、純利益9億5000万円(同3.6倍)を見込む。

 今18年12月期業績予想は、売上高551億円(前期比6.1%増)、営業利益33億円(同26.7%増)、経常利益32億円(同27.5%増)、純利益22億円(同31.9%増)を見込む。年間配当予想は、25円(第2四半期末5円、期末20円)継続を予定としている。

 株価は、1月11日につけた昨年来の高値3300円から4月9日に年初来の安値1974円と調整。その後、モミ合っているが、24か月移動平均線がサポートした感があり値ごろ感が出ている。IoTの広がりによるコネクタの拡大が見込まれ、PBR0.80倍と割り負けしている。日足ではミニゴールデンクロスを示現。5月9日の第1四半期決算が順調に推移していれば、大きくリバウンド幅を拡げる可能性が高い。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AI機能強化でさらに便利に!Siriの進化とChatGPT統合で作業効率向上  Appleは3月…
  2. ■ChatGPT Enterpriseを活用し、業務効率化と新たな価値創造を推進  ふくおかフィナ…
  3. ■2024年度の美容室倒産件数、前年を大幅に上回る197件  帝国データバンクの調査によると、20…
2025年5月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

ピックアップ記事

  1. ■スタンレー電気など年初来安値銘柄の業績見通しに焦点  日経平均株価が4月に大幅下落する中、年初来…
  2. ■トランプ劇場、急転換の舞台裏!米中摩擦、FRB人事…予測不能な変幻自在  「クルマは急に止まれな…
  3. ■5大商社決算発表を前に高まる投資家の期待感  世界三大投資家の一人ウォーレン・バフェットが日本の…
  4. ■「市場の反乱」の一段落で「市場の勝利」を期待しバフェット流に商社株にバリュー株投資も一考余地  …
  5. ■株価55%高もまだ割安!?記念優待利回り10%超の注目株  10日には米国の関税発動停止を受け、…
  6. ■一喜一憂の投資家心理、トランプ関税「一時停止」の罠  まずフェイクニュースかと目と耳を疑った。次…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る