【注目の決算】エイジアは第1四半期の減益を第2四半期で奪回し上期最高益に

■自社株買いと消却を相次いで実施し次は11月15日付で償却へ

 エイジア<2352>(東1)の2019年3月期・第2四半期連結決算(18年4月1日~9月30日、累計)は、第1四半期に営業体制と開発体制の変更などを実施した成果が現実化し、メール配信システムを軸としたマーケティングコミュニケーションシステムなどが好調に推移。売上高は7.80億円(前年同期比8.7%の増加)を計上し、上半期としては9年連続増加して最高を更新した。また、営業利益は3期連続増加して最高を更新し、1.53億円(同2.0%の増加)となった。純利益は0.98億円(同1.1%の増加)だった。

 とりわけ、営業利益は、第1四半期の段階では、人員の積極採用や前期に発生した解約案件の影響などにより前年同期比8.6%減だったが、第1・第2四半期の累計では2.0%の増加となり、第1四半期を完全にカバーして増勢に転じた。この傾向は10月に入ってからの第3四半期も継続していて、案件の積み上げなどが順調に進んでいるとした。

 また、この期は、自己株式の取得(自社株買い)と消却を2度実施し、株式価値の向上による株主への還元を積極化した。最初は、18年8月17日から27日の期間に7万株を取得し、9月14日付で同株数を消却した。続いて、11月1日から14日までに上限7万株を取得し、11月15日付で同株数を消却すると10月31日に発表した。代表取締役・美濃社長は、こうした措置はについて、「今後も株価の動向などを見ながらやっていくかと思う」と積極姿勢を示した。

 9月1日付では、「WEBCAS(ウェブキャス)」シリーズの機能強化、およびコンサルティングノウハウの獲得を目的に、ベビー服などのネット販売・ECサイト運営などの事業をハモンズ株式会社(大阪市)から譲り受け、子会社「ままちゅ」(大阪市、資本金5000万円、譲受価格3300万円)を設立した。

 3月通期の連結業績見通しは、売上高を従来予想比5.3%増額して17.90億円の見込み(前期比では17.5%の増加)とした。各利益は予想を据え置き、営業利益は4.20億円の見込み(同20.6%の増加)、純利益は2.75億円の見込み(同16.4%の増加)、1株利益は68円11銭の見込み。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AIとベイジアンネットワーク解析で165項目を抽出、複雑な因果関係を構造化  大正製薬は11月2…
  2. ■Blackwell GPU2140基で研究競争力を拡大  NVIDIA(NVDA:NASDAQ)…
  3. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る