サンコーテクノの今期第2四半期は、ファスニング・機能材事業ともに堅調で増収増益

◇民間設備投資・公共投資ともに底堅い動き

サンコーテクノ<3435>(東2)の今期第2四半期は、ファスニング・機能材事業ともに堅調で増収増益となった。

 同社グループが関連する建設市場は、都市再開発やインフラ整備、東京オリンピック・パラリンピック関連事業を中心として、民間設備投資・公共投資ともに底堅い動きであるが、一方で、建設技能労働者の慢性的な不足が課題となっている。利益面については、資材価格や労務費の上昇等が継続している。

 そのような状況の中で、「中期経営ビジョン 2020」のもと、成長戦略のキーワード として掲げる「安定供給」、「安定品質」、「市場創出」に注力してきた。その結果、今期20年3月期第2四半期連結業績は、売上高87億34百万円(前年同期比15.0%増)、営業利益5億66百万円(同14.8%増)、経常利益5億72百万円(同10.0%増)、純利益3億62百万円(同7.7%増)となった。

 主力のファスニング事業は、各種設備工事等の需要は、民間工事および公共工事が前年を上回る水準で推移しており、主力製品のあと施工アンカーの販売は好調に推移した。さらに、完成工事高が増加したことや、ドリル・ ファスナー製品の販売が増加したことから、売上高は65億80百万円(同8.4%増)、セグメント利益は7億83百万円(同4.1 %増)となった。

 機能材料事業は、FRPシート関連は減少したものの、電動油圧工具関連の販売が、国内・海外ともに好調であったことに加え、電子基板関連およびアルコール検知器関連も好調であった。さらに、新たに包装・物流機器関連が加わったことにより機能事業の売上高は21億53百万円(同41.4%増)、セグメント利益は1億92百万円(同34.3%増) と大幅増収増益であった。

 第2四半期業績は堅調に推移していることから、通期業績予想は、当初予想を据え置いている。

 ちなみに、20年3月期連結業績予想は、売上高183億円(前期比7.5%増)、営業利益13億90百万円(同5.5%増)、経常利益14億10百万円(同5.7%増)、純利益9億65百万円(同2.3%増)と増収増益を見込む。

 進捗率は、売上高47.7%(前年同期44.6%)、営業利益40.7%(同37.4%)、経常利益40.6%(同39.0%)、純利益37.5%(同35.7%)と前年同期をすべて上回る進捗であることから上振れも期待できそう。

 今期も増収増益が見込めることから、配当に関しては2円増配の26円を予定している。

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