【編集長の視点】ニチアスは連日の高値、6期ぶりの最高純益更新に連続増配がオンして割安株買いが増勢

編集長の視点

ニチアス<5393>(東1)は、35円高の775円と急続伸して始まり、連日の年初来高値更新となっている。前日11日大引け後に3月期決算を発表、今期純利益が、続伸して6期ぶりの過去最高更新を予想し市場コンセンサスをクリア、配当も、前期、今期と連続増配することを手掛かりに値ごろ割安株買いが増勢となっている。きょう12日に日経平均株価が、海外株安を受け93円安と反落、25日移動平均線を前に上値が重くなっていることも、逆に同社株へのバリュー株買いに弾みをつけている。

■プラント向け販売・工事部門などの好調推移が続き年間配当は18円を予定

同社の業績は、前期が期初予想通りに2ケタ続伸して着地し、今期は、売り上げ1700億円(前期比7.0%増)、経常利益138億円(同6.9%増)、純利益85億円(同12.8%増)と予想、純利益は、2010年3月期の過去最高(83億3500万円)を更新するとともに、市場コンセンサスをほぼクリアした。原材料価格は高止まりするが、前期に続きプラント向け販売・工事部門、工業製品部門、自動車部品部門が好調推移をキープし、海外需要も、続伸することなどが要因となる。

配当は、前期期末配当を期初予想の8円から9円に引き上げ年間17円(前々期実績15円)に増配し、今期は、さらに18円に連続増配する。

■PER11倍台、配当利回り2.3%の修正で上値トライに拍車

株価は、700円乗せで上値の伸びが止まる小幅ボックス相場を続け、3月期期末の配当権利落ち後安値677円から割安修正買いをテコに年初来高値744円まで約70円高した。PERは11倍台、PBRは1.19倍、配当利回りは2.32%といずれも市場平均を下回って割安であり、2007年7月高値1369円を目指し上値トライが続こう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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