鴻池運輸の今期業績予想は、前期に引き続き増収増益を見込む

■年間配当は33円を予想、実質11円の増配となる

 鴻池運輸<9025>(東1)の今期16年3月期連結業績予想は、前期に引き続き増収増益を見込む。

 前期15年3月期においては、九州産交運輸を株式取得により連結子会社化し、医療機器と医薬品の配送業務一元管理の推進など医療関連分野の業容拡大に注力した他、同じく株式取得により連結子会社化したANPHA-AG JOINT STOCK COMPANYでは、ベトナムの冷蔵・冷凍倉庫としては初のHACCP(製品の安全を確保する国際的に認められた衛生管理手法)を取得、安心・安全な物流サービスを提供するとともに、グループのベトナム現地法人と連携し、倉庫事業とトラック輸送事業、国際フォワーディングを組み合わせたより質の高いサービスの提供に努めた。

 また、業績に関しては、鉄鋼関連分野における生産工程請負業務ならびに製品輸送業務の増加や、外国人観光客の増加に伴う空港関連業務の好調、医療関連分野の伸長もあり、売上高2449億82百万円(14年3月期比5.8%増)、営業利益93億61百万円(同17.9%増)、経常利益95億91百万円(同19.7%増)、純利益54億39百万円(同24.5%増)となった。

 今期については、新中期経営計画(2016年3月期~2018年3月期)の初年度にあたる。最終年度の数値目標は、売上高3000億円、営業利益150億円、自己資本利益率8.7%、配当性向30%を挙げている。

 初年度にあたる今期16年3月期連結業績予想は、売上高2530億円(前期比3.3%増)、営業利益105億円(同12.2%増)、経常利益104億円(同8.4%増)、純利益63億円(同15.8%増)を見込んでいる。

 配当については、年間配当33円(第2四半期末16円50銭、期末16円50銭)を予想している。なお、今年4月1日に1対2の株式分割を実施していることから、実質11円の増配となる。

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