ラクーンホールディングスは21年4月期予想を大幅上方修正

(決算速報)
 ラクーンホールディングス<3031>(東1)は、9月3日の取引時間終了後に21年4月期第1四半期の連結業績を発表した。新型コロナウイルスを契機とする企業間取引の構造的変化を追い風に大幅増収増益だった。そして通期連結業績予想を大幅上方修正し、配当も大幅増配予想とした。株価は高値圏で堅調だ。上方修正・増配予想を好感して上値を試す展開となりそうだ。

■21年4月期1Q大幅増収増益で通期予想を大幅上方修正

 21年4月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比32.5%増の10億84百万円、EBITDAが80.6%増の3億82百万円、営業利益が96.1%増の3億44百万円、経常利益が91.1%増の3億34百万円、純利益が97.6%増の2億20百万円だった。

 大幅増収増益だった。新型コロナウイルスを契機とする企業間取引の構造的変化を追い風として、EC事業(51.2%増収で78.6%増益)でスーパーデリバリー流通額が大幅に増加した。フィナンシャル事業(12.8%増収で61.9%増益)も、コロナ禍でリスクに備えるための企業が増加して保証サービスが拡大した。

 通期の連結業績予想は大幅に上方修正して、売上高が44億50百万円~46億円(20年4月期比28.0%増~32.3%増)、EBITDAが13億30百万円~14億10百万円(同56.7%増~66.2%増)、営業利益が11億80百万円~12億70百万円(同67.1%増~79.9%増)、経常利益が11億60百万円~12億50百万円(同63.7%増~76.4%増)、純利益が7億40百万円~8億円(64.0%増~77.3%増)とした。収益拡大基調だろう。

 なお未定としていた配当予想は9円50銭増配の16円(第2四半期末8円、期末8円)とした。

■株価は上値試す

 株価は上場時の06年以来の高値圏で堅調だ。上方修正・増配予想を好感して上値を試す展開となりそうだ。9月3日の終値は1300円、時価総額は約274億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AIとベイジアンネットワーク解析で165項目を抽出、複雑な因果関係を構造化  大正製薬は11月2…
  2. ■Blackwell GPU2140基で研究競争力を拡大  NVIDIA(NVDA:NASDAQ)…
  3. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る