綿半ホールディングスは21年3月期2Q累計大幅増益

(決算速報)
 綿半ホールディングス<3199>(東1)は、10月29日の取引時間終了後に21年3月期第2四半期累計の連結業績を発表した。巣ごもり需要などで大幅増益となり、期末配当予想を増額した。通期利益予想は10月26日に上方修正(2回目)しているが、さらに3回目の上方修正の可能性がありそうだ。株価は9月の年初来高値圏から一旦反落したが、好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■21年3月期通期利益予想は3回目の上方修正の可能性

 21年3月期第2四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比0.1%増の588億96百万円、営業利益が2.5倍の23億円、経常利益が2.4倍の24億34百万円、純利益が2.8倍の15億44百万円だった。7月30日の上方修正値を上回る大幅増益だった。

 小売事業は3.6%増収で96.9%増益だった。巣ごもり需要や猛暑効果で好調に推移し、特にDIY商品や園芸用品など利益率の高い商品の好調が寄与した。建設事業は工事延期で11.0%減収だが、工事採算性改善や経費削減で8.6倍増益だった。貿易事業は販売先からの前倒し出荷要請などで15.0%増収、12.3%増益だった。

 通期の連結業績予想(7月30日に利益を上方、10月26日に売上高を下方、利益を2回目の上方修正)は、売上高が20年3月期比4.3%減の1150億円、営業利益が17.6%増の31億円、経常利益が19.1%増の33億50百万円、純利益が38.2%増の21億円としている。配当予想は10月29日に1円増額して18円(期末一括)とした。20年10月1日付株式2分割後に換算して比較すると1円増配となる。

 通期は、小売事業における改装に伴う一時休業、建設事業における工期遅れなどを考慮して減収見込みとしたが、小売事業における巣ごもり需要を背景とする利益率の向上、販管費の削減などで2桁増益の見込みだ。下期を保守的な予想としているが、通期利益予想は3回目の上方修正の可能性がありそうだ。

■株価は好業績を評価して上値試す

 株価(20年10月1日付で株式2分割)は、9月の年初来高値圏から利益確定売りで一旦反落したが、好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。10月29日の終値は1375円、時価総額は約272億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■開発者や投資家に加え、警鐘を鳴らす識者やアーティストも選出、多様な視点でAIの未来を問う  米T…
  2. 【効率化の先に広がる新しい働き方のルール】 ■広がり始めた「AI格差」  生成AIの利用が急速に…
  3. ■R35 GT-R最終生産、累計4万8000台が築いた伝説  日産自動車<7201>(東証プライム…
2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ピックアップ記事

  1. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  2. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  3. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  4. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…
  5. ■自民党総裁選と連立問題が相場を左右、短期急伸と急落を交錯  高市トレードは、まるで「超高速エレベ…
  6. ■東京市場、リスクオンとリスクオフが交錯、安全資産関連株に注目  週明けの東京市場は、米国株反発に…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る