バルクホールディングスは調整一巡、21年3月期黒字予想で2Q累計赤字縮小

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 バルクホールディングス<2467>(名セ)は、コンサルティング事業およびマーケティング事業を展開し、新規事業としてサイバーセキュリティ分野を強化している。21年3月期第2四半期累計は赤字が縮小した。通期は米国のサイバーセキュリティ分野で負担していた費用が軽減されるため黒字予想としている。収益改善を期待したい。株価は戻り高値圏から反落して上値を切り下げる形だが、調整一巡して出直りを期待したい。

■セキュリティ事業とマーケティング事業を展開

 セキュリティ事業およびマーケティング事業を展開する持株会社である。新規事業としてサイバーセキュリティトレーニングのサイバーセキュリティ分野を強化している。

 セキュリティ事業は、バルクが情報セキュリティ規格コンサルティング(プライバシーマーク認定取得支援、ISO27001(ISMS)認証取得支援、および運用支援)分野、米国SCH社(イスラエルのサイバージム社との共同事業会社)がサイバーセキュリティ分野を展開している。なおバルクは20年4月、テレワーク導入・運用コンサルティングサービスの提供を開始した。

 マーケティング事業は、バルクがマーケティングリサーチ(大手メーカーの新製品開発時モニター調査)分野、マーケティング・システム・サービスがセールスプロモーション(スーパーなど食品流通事業者のフリーペーパー、食品・飲料メーカーのSPツール・ノベルティの制作)分野を展開している。またアトラス・コンサルティングを持分法適用関連会社としている。20年2月にはLINEリサーチのオフィシャルパートナーに認定された。

■サイバーセキュリティ分野を強化

 サイバーセキュリティ分野は18年1月、イスラエルのサイバージム社と共同で米国SCH社を設立した。日本と米国において、サイバージムが開発した実践型サイバーセキュリティトレーニングアリーナを運営し、電力や金融など重要インフラストラクチャーセクターの民間企業・政府機関等に対して、サイバーセキュリティトレーニング等のサービスやソリューションを提供する。

 18年7月米国ニューヨークにコマーシャルアリーナ(フルパッケージサービスを提供する大型トレーニング施設)のCyberGym NYCを開設、18年8月ハイブリッドアリーナ(小型トレーニング施設)のCyberGym Tokyoを開設、18年8月サイバージム社に出資、18年9月サイバーセキュリティコンサルティングのCELを設立した。

 20年4月にはサイバージム社がマイクロソフトと連携し、マイクロソフトのAzureを通じたサイバーセキュリティトレーニングのリモート提供を開始した。これに伴ってCyberGym Tokyoもリモート提供を開始した。これまでの専門トレーニングはサイバーアリーナ内において集合・実地型で実施してきたが、今後は勤務先や自宅などの遠隔地において専門トレーニングを受講できるようになる。

 20年10月にはクロスポイントソリューション(CP-SOL)と合弁でクロスポイントセキュリティジムを設立した。CYBERGYM八重洲アリーナを通じてサイバーセキュリティ教育事業を展開する。

 なお米国SCHはサイバージムと共同で19年9月に、米国LAコマーシャルアリーナに係る販売および運用サポート等の債務不履行の契約先(米国企業)を相手方として仲裁手続きを行っているが、20年6月に本件仲裁の被申立人らがそれぞれ米連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請したことが判明した。今後は本件仲裁を本件破産ピロセスに移行させて処理する予定だが、損害賠償金額が未確定で債権回収割合も不明としている。

■21年3月期黒字予想で2Q累計赤字縮小

 21年3月期連結業績予想は、売上高が20年3月期比2.3倍の17億06百万円、営業利益が14百万円の黒字(20年3月期は5億67百万円の赤字)、経常利益が6百万円の黒字(同11億35百万円の赤字)、純利益が4百万円の黒字(同13億20百万円の赤字)としている。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比2.1%減の6億25百万円、営業利益が2億11百万円の赤字(前年同期は2億90百万円の赤字)、経常利益が2億36百万円の赤字(同4億84百万円の赤字)、純利益が2億46百万円の赤字(同4億97百万円の赤字)だった。全体として赤字が縮小した。

 新型コロナウイルスで、セキュリティトレーニングが集合型研修開催の一時停止、マーケティングリサーチが顧客の予算削減などの影響を受けたが、サイバーセキュリティ分野のAI脆弱性診断、セキュリティ認証コンサルティング、セールスプロモーションが堅調に推移し、コスト面では経費削減効果も寄与した。セキュリティ事業は32.8%増収、マーケティング事業は15.6%減収だった。AI脆弱性診断の提供実績は20年10月までに600件超となった。

 なお米国SCH社が米国に保有するトレーニングアリーナ運営用資産を、20年3月期末時点の簿価でサイバージム社に売却予定である。そして対象資産の売却が完了した時点で、20年4月以降に計上した対象資産の減価償却費と同額の固定資産売却益を計上予定である。日本会計基準の適用で第2四半期に対象資産の減価償却費43百万円を計上しているが、これを除くベースでは営業利益は1億68百万円の赤字だったとしている。

 通期はサイバーセキュリティ分野の売上拡大・損益改善を目指す。20年7月以降は、米国SCH社の米国部門における減価償却費以外の固定費も大幅減少して、月次損益が大幅改善している。またマーケティングリサーチ部門や脆弱性診断部門は下期偏重の収益特性があるとしている。通期ベースで収益改善を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価は戻り高値圏から反落して上値を切り下げる形だが、調整一巡して出直りを期待したい。11月27日の終値は250円、時価総額は約27億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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