【業績でみる株価】ポパールの今期は増収減益だが、来期大幅増益へ、株価は徐々に来期好感へ

業績で見る株価

ポバール興業<4247>(名2・売買単位100株)は工業用樹脂ベルトのパイオニア的存在。研磨剤関連も手掛けている。2016年3月期は主力のベルト関連が消費税増税による影響がなくなり12億6200万円(前期比11.7%増)と伸び、全体の売上高は23億4000万円(同2.6%増)となる見通し。

ただ、営業利益は1億5400万円(同26.2%減)、経常利益は1億8000万円(同29.1%減)、当期純利益は1億4000万円(同29.3%減)と営業利益は3期連続の減益となると会社側では予想。理由は減価償却費の増加(1600万円)、研修・人材育成費(3400万円)、営業強化関連費(1000万円)の発生といった経費負担が響くようだ。

来期以降はこうした負担が一巡するうえに、ウレタンタイミングベルトの品種を拡充し販路開拓の効果が徐々に表面化する。このほか、「青色・白色LEDチップとして使用されるサファイア基板用研磨パットや次世代デバイスSiC基板用研磨パットの売上増が期待される」(神田隆生社長)ことから、中期経営計画で2017年3月期は売上高25億8100万円(今期予想比10.3%増)、営業利益2億3800万円(同32.2%増)と2ケタ台の増収増益の達成を目標にしている。

株価は2014年9月に1800円台乗せ寸前まで急騰したが、その反動で現在、1200円前後の底値圏で推移。薄商いという難点があるものの、今期、連続減益という悪材料をほぼ織り込み、今後は徐々に来期の急回復を評価する展開が予想されそうだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■地域と共に築いた「鮪解体ショー」で世界一の舞台へ  銚子丸<3075>(東証スタンダード)は、同…
  2. ■速乾・吸水機能を備えたブラ&ショーツ、11月7日から応援購入受付  グンゼ<3002>(東証プラ…
  3. 日産自動車 日産 NISSAN
    ■経営再建計画の一環として保有資産を最適化、20年間の賃貸借契約で本社機能維持  日産自動車<72…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  2. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  3. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  4. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  5. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  6. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る