ソフトクリエイトホールディングスは22年3月期2Q累計大幅増益、通期も上振れ濃厚

(決算速報)
 ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東1)は11月2日の取引時間終了後に22年3月期第2四半期累計連結業績を発表した。ECソリューション事業が想定以上に拡大して大幅増益だった。通期予想を据え置いたが、クラウドサービスが牽引して上振れが濃厚だろう。EC市場拡大やDXの流れも背景として収益拡大基調を期待したい。株価は急伸して年初来高値更新の展開だ。好業績を評価して20年10月の高値を目指す展開を期待したい。

■22年3月期2Q累計予想大幅増益、通期も上振れ濃厚

 22年3月期第2四半期累計の連結業績(10月20日に上方修正)は、売上高が102億77百万円(収益認識基準適用のため増減率非掲載、適用前の21年3月期第2四半期累計実績115億34百万円)、営業利益が前年同期比28.8%増の20億89百万円、経常利益が26.8%増の21億49百万円、親会社株主帰属四半期純利益が28.7%増の12億59百万円だった。

 収益認識基準適用のため見掛け上は減収の形(特に物品販売の売上が減少)だが、従来基準による売上高は17.6%増の136億円だった。高水準のECサイト構築需要も背景としてECソリューション事業が想定以上に拡大した。子会社エイトレッド<3969>のワークフローなどITソリューション事業も順調に拡大した。従来予想に対して売上高は7億73百万円、営業利益は3億32百万円、経常利益は3億79百万円、親会社株主帰属四半期純利益は2億69百万円それぞれ上回った。

 セグメント別に見ると、ECソリューション事業は売上高が56億34百万円で経常利益(全社費用等調整前)が16億14百万円、ITソリューション事業は売上高が46億43百万円で経常利益が12億17百万円だった。収益認識基準適用の影響額として、ECソリューション事業は売上高が10億37百万円減少して経常利益が41百万円増加、ITソリューション事業は売上高が22億44百万円減少して経常利益が11百万円増加した。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が49億26百万円で経常利益が9億51百万円、第2四半期は売上高が53億51百万円で経常利益が11億98百万円だった。前四半期比でも増収増益基調だ。

 通期連結業績予想は据え置いて、売上高が192億円(収益認識基準適用前の21年3月期実績242億38百万円)、営業利益が21年3月期比10.0%増の35億50百万円、経常利益が10.1%増の35億75百万円、親会社株主帰属当期純利益が10.0%増の20億円としている。配当予想(10月20日に第2四半期末5円、期末5円、合計10円上方修正)は、21年3月期比10円増配の40円(第2四半期末20円、期末20円)としている。

 経済動向の先行きが不透明として通期予想を据え置いたが、第2四半期累計の進捗率は売上高が53.5%、営業利益が58.8%、経常利益が60.1%、親会社株主帰属当期純利益が63.0%と高水準である。クラウドサービスが牽引して通期予想も上振れが濃厚だろう。EC市場拡大やDXの流れも背景として収益拡大基調を期待したい。

■株価は年初来高値更新の展開

 株価は急伸して年初来高値更新の展開だ。好業績を評価して20年10月の高値を目指す展開を期待したい。11月2日の終値は4020円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS150円51銭で算出)は約27倍、時価総額は約554億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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