【株式市場の話題】静岡銀行中心に東海・中部地方で地銀再編が進むか注目、保有銘柄をマーク

■静岡銀行と名古屋銀行が包括業務提携で合意

 4月27日に静岡銀行<8355>(東証プライム)と名古屋銀行<8522>(東証プライム)が包括業務提携で合意したと発表した。

 愛知・静岡両県主要産業の取引先支援の強化、両行の顧客ニーズのマッチングによる地域貢献や新たな収益機会の獲得、グループ会社機能など相互の経営リソースを活用したサービスメニューの拡充、各種システムやバックオフィス業務の共同化によるコスト削減、トレーニー派遣や人材交流、研修の合同開催による人材育成などの取り組みを検討するという。

■静岡銀行が中心となり東海・中部地方で地銀再編を進める注目

 静岡銀行は、2020年10月28日に山梨中央銀行<8360>(東証プライム)と業務提携を締結しているが、特に両行の取引先企業を対象とした合同商談会の開催で成果を上げていることから、今回の名古屋銀行との業務提携に対する期待も膨らみそうである。

 複数の地方銀行に出資し連携する「地銀連合構想」を掲げるSBIホールディングス<8473>(東証プライム)が市場の関心を集めているが、静岡銀行が資本業務提携まで踏み込み、同行が中心となり東海・中部地方で地銀再編を進めるか注目されそうである。

■静岡銀行保有株の第一三共が連日高値

 また、静岡銀行が3292万株(1.6%)保有している、第一三共<4568>(東証プライム)は今2023年3月期営業利益43.8%増益見通しを好感し、連日高値と買われている。

 期待材料や好決算を発表した銘柄に静岡銀行が株主として入っていれば、ビジネスチャンスが広がるとの思惑から意外高へ進む可能性もあるから、静岡銀行が保有する銘柄をマークしておきたい。(信濃川)

【主な静岡銀行が保有する銘柄】

 フジ日本精糖<2114>(東証スタンダード)、アルバイトタイムス<2341>(東証スタンダード)、サーラコーポレーション<2734>(東証プライム)、焼津水産化学工業<2812>(東証スタンダード)、はごろもフーズ<2831>(東証スタンダード)、TOKAIホールディングス<3167>(東証プライム)、特種東海製紙<3708>(東証プライム)、マネーフォワード<3994>(東証プライム)、第一三共<4568>(東証プライム)、秀英予備校<4678>(東証スタンダード)、ヨシコン<5280>(東証スタンダード)、フジクラ<5803>(東証プライム)、天龍製鋸<5945>(東証スタンダード)、芝浦機械<6104>(東証プライム)、ヤマザキ<6147>(東証スタンダード)、靜甲<6286>(東証スタンダード)、フロイント産業<6312>(東証スタンダード)、ミダックホールディングス<6564>(東証プライム)、協立電機<6874>(東証スタンダード)、ユニバンス<7254>(東証スタンダード)、スズキ<7269>(東証プライム)、ヤマハ発動機<7272>(東証プライム)、村上開明堂<7292>(東証スタンダード)、スター精密<7718>(東証プライム)、ニコン<7731>(東証プライム)、ノダ<7879>(東証スタンダード)、ヤマハ<7951>(東証プライム)、スクロール<8005>(東証プライム)、マネックスグループ<8698>(東証プライム)、遠州トラック<9057>(東証スタンダード)、鈴与シンワート<9360>(東証スタンダード)、静岡ガス<9543>(東証プライム)、マキヤ<9890>(東証スタンダード)、アイ・テック<9964>(東証スタンダード)等。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る