【話題の銘柄】ホシデンはペロブスカイト太陽電池事業に注目、旧村上ファンド系が買い直す

 ホシデン<6804>(東証プライム)は9日、1301円の22円高(1.72%高)と4連騰。高値1305円と買われ2日につけた年初来高値1300円を更新し堅調だ。

 東京都の小池百合子知事が、一定の新築建物に、太陽光パネルの設置を義務化する新制度を構築する方針を明らかにしており、「ペロブスカイト太陽電池」関連として買いが入っている。

■ペロブスカイト太陽電池事業に本格的に取り組む

 ホシデンはペロブスカイト太陽電池事業に参入しているが、ペロブスカイト太陽電池はDX端末の電源モジュールの主要部品としての市場性が高いと判断し、今後、本格的なサンプル展開を計画していることが注目されている。

 同社は京都大学発スタートアップのエネコートテクノロジーズ(京都府久御山町)が3月に実施した第三者割当増資に応募し、出資を引き受けた。エネコートテクノロジーズは経済産業省と国立研究開発法人エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業の次世代型太陽電池の開発プロジェクトに採択されており、今回の増資によって、大きな相乗効果が期待できるという。

■旧村上ファンド系のシティインデックスが買い直す

 また、4月28日財務省受付の大量保有報告書で、旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンスの保有株が3,258,100株(5.03%)に達したことが分かったており、思惑を呼ぶ形となっている。昨年11月にシティインデックスの保有株は3,949,200株(6.10%)から3,151,700株(4.87%)と減少していたが、保有比率5%を回復させており、目を離せない状況と言える。

 ホシデンは株主還元について、昨年11月に配当性向30%程度を目指すと発表済みで、前期配当利回り4.2%と利回り妙味はある。5月13日に予定される3月期決算における今期年間配当予想に市場の関心が集まりそうだ。

■任天堂離れの動きを鮮明にするか

 株価は、2021年11月8日高値1382円から1月21日安値1074円、3月8日年初来安値1073円、4月11日安値1120円と売り直されて上昇。同社グループの売上高の66.6%(21年3月期末)は任天堂向けと高いが、任天堂離れの動きとなるか注目したい。(信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る