【注目銘柄】岡部は2日連続の業績上方修正と増配を見直し割安修正の打診買い

 岡部<5959>(東証プライム)は、今年7月28日に今2022年12月期第2四半期(2022年1月~6月期、2Q)累計業績、次いで29日には12月期通期業績を2日連続で上方修正、年間配当も増配することを見直し、割安修正期待の打診買いが入っている。テクニカル的にも5日移動平均線が、25日移動平均線を上抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆しており、サポート材料視されている。

■ベースパックが堅調に推移し米国建材製商品はM&A効果で倍増

 同社の今期2Q累計業績は、期初予想より売り上げを17億2700万円、営業利益を3億7600万円、経常利益を3億9500万円、純利益を6億3700万円それぞれ引き上げた。その2Q累計決算発表の翌29日には、今度は12月期通期業績を上方修正した。通期業績は、期初予想より売り上げを33億5000万円、営業利益、経常利益を各1億円、純利益を4億円アップさせたもので、売り上げ758億円(前期比17.0%増)、営業利益52億円(同20.0%増)、経常利益54億円(同14.2%増)、純利益38億5000万円(同46.5%増)と2ケタ増収益率を伸ばす。耐震製品のベースパックが堅調に推移したほか、今年10月にグループ会社化した米国の建材製商品子会社の寄与で建材製商品の売り上げが、2Q累計で74億4700万円と前年同期比2.07倍と大幅増となり、純利益は、政策保有株の売却益も上乗せとなったことで増益転換率を大きく拡大させる。

 今期配当は、配当性向30%を目安とする配当方針に従って期初予想の年間22円を24円(前期実績20円)に引き上げ連続増配幅を拡大予定である。なお今期業績の上方修正幅は、2Q累計業績より通期業績の方が下回っており、今後の業績推移次第では、再上ぶれの可能性もあり、つれて配当の再増配期待も高まろう。

■ミニGC示現でPER7倍、PBR0.倍、配当利回り3.8%修正の底上げを加速

 株価は、今期業績の2ケタ増収増益・増配予想も前期業績が、鋼材価格高騰などの影響で期初予想を下ぶれて着地したことで限定的な反応にとどまり、中期経営計画の目標業績の上方修正、今期第1四半期の好決算も評価されず年初来安値601円まで下げ一方となった。同安値から2日連続の業績修正でPER7.69倍、PBR0.49倍、配当利回り3.84%は売られ過ぎとして底上げに転じてきた。ミニCG示現で底上げに弾みをつけて年初来高値765円を目指し、2021年3月高値826円を視野に捉えてこよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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