【注目銘柄】ソディックは業績上方修正見直しを自己株式取得が後押し

 ソディック<6143>(東証プライム)は、25日移動平均線水準での調整一巡感を示唆している。同社株は、今年8月9日に今2022年12月期業績の上方修正を発表しており、これを見直して割安修正期待の下値買いが再燃した。上方修正と同時発表の自己株式取得も、8月31日まで急ピッチに進んでいることも、需給支援要因として側面材料視されている。

■工作機械、産業機械とも続伸し円安・ドル高で為替差益もオン

 同社の今12月期業績は、営業利益を期初予想の据え置きとしたが、売り上げを39億円、経常利益を18億円、純利益を8億円それぞれ引き上げ、売り上げ818億円(前期比8.8%増)、営業利益72億円(同5.7%増)、経常利益90億円(同4.8%増)、純利益65億円(同1.4%減)と見込み、経常利益は期初の減益予想が増益となり、純利益は、前期の過去最高業績からの減益転換率を縮小させる。原材料費、輸送費などのコスト増で営業利益は期初予想を据え置いたが、工作機械は電子部品、半導体、次世代自動車向けの需要が拡大し、産業機械も車載部品、電子部品、医療関係の需要増で販売が拡大し、為替レートが、期初想定の1ドル=115円、1ユーロ=130円からそれぞれ130円、135円へ見直し為替差益が上乗せとなったことが要因となった。

 一方、自己株式取得は、今年2月に続いて2回目で、取得株式の上限を50万株(発行済み株式総数の0.93%)、取得総額を5億円、取得期間を今年8月10日から9月9日までとして決議した。このうち8月31日までに35.05万株、2億7825円を取得した。前回の2月も、取得期間までに取得を終了し、その取得した全株式を消却しており、今回も同様に今年9月30日に消却予定であり、好需給要因として残りの取得状況が注目される。

■早期の調整一巡感を示唆しPER6倍、PBR0.5倍の割安修正に再発進

 株価は、年初来安値690円から今期第1四半期の大幅増益業績や食品機械事業の新工場建設などの好材料が続いて年初来高値869円まで25%高し、今期業績の上方修正では材料出尽くしとして786円安値まで下ぶれなど、25日移動平均線を出没する中段固めを約3カ月続けてきた。値幅的にも日柄的にも早期の調整一巡感を示唆しており、PER6.5倍、PBR0.59倍の割安修正へ下値からの再発進が期待される。まず年初来高値を奪回し昨年6月高値1175円が意識されよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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