LibWorkは23年6月期1Q赤字、通期は下方修正して増益幅縮小見込み

(決算速報)
 LibWork<1431>(東証グロース)は11月10日の取引時間終了後に23年6月期第1四半期連結業績を発表した。2桁増収だが、建築資材価格上昇による売上総利益率の低下や先行投資による販管費の増加で赤字拡大した。そして第2四半期累計および通期の連結業績予想を下方修正し、通期は期初計画に対して増益幅が縮小する見込みとした。デジタルマーケティング施策のさらなる強化、販売価格見直しや仕入価格交渉など売上総利益率改善に向けた各種施策で、第2四半期以降の挽回を期待したい。株価は9月の戻り高値圏から反落してモミ合う形だ。目先的には下方修正を嫌気する動きが優勢になる可能性もあるが下値限定的だろう。

■22年6月期1Q赤字、通期は下方修正して増益幅縮小見込み

 23年6月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比11.9%増の21億87百万円だが、営業利益が2億64百万円の赤字(前年同期は2億22百万円の赤字)、経常利益が2億58百万円の赤字(同2億10百万円の赤字)、親会社株主帰属四半期純利益が1億88百万円の赤字(同1億53百万円の赤字)だった。

 2桁増収だが、建築資材価格上昇による売上総利益率の低下や先行投資による販管費の増加で赤字拡大した。なお戸建住宅引き渡し時期の関係で下期偏重の収益特性がある。

 第2四半期累計および通期の連結業績予想を11月10日付で下方修正した。売上面では、分譲地の販売が順調に進捗して不動産売上が増加するが、一部建築用地の開発許可の関係で建物の建築工程に遅れが生じた。また子会社のタクエーホームにおいて、建売建築用地の仕入遅延に起因して物件引き渡しがズレ込む。利益面では、急激な円安による建築資材仕入価格上昇で、売上総利益率が期初想定を下回る懸念が生じたとしている。

 修正後の第2四半期累計連結業績予想は、売上高が前年同期比0.4%減の65億円、営業利益が80.6%減の56百万円、経常利益が78.0%減の67百万円、親会社株主帰属四半期純利益が76.5%減の43百万円とした。期初計画に対して売上高を5億円、営業利益を1億39百万円、経常利益を1億33百万円、親会社株主帰属四半期純利益を79百万円、それぞれ下方修正した。

 修正後の通期連結業績予想は売上高が22年6月期比19.9%増の165億円、営業利益が5.0%増の7億円、経常利益が1.9&増の7億20百万円、親会社株主帰属当期純利益が3.5%増の4億60百万円とした。期初計画に対して、売上高を5億円、営業利益を2億円、経常利益を2億円、親会社株主帰属当期純利益を1億10百万円、それぞれ下方修正して増益幅が縮小する見込みとした。なお配当(四半期配当)予想は据え置いて22年6月期比60銭増配の6円40銭(各四半期末1円60銭)としている。

 23年6月期連結業績予想を下方修正し、通期は期初計画に対して増益幅が縮小する見込みとしたが、デジタルマーケティング施策のさらなる強化、販売価格見直しや仕入価格交渉など売上総利益率改善に向けた各種施策で、第2四半期以降の挽回を期待したい。

■株価は下値限定的

 株価は9月の戻り高値圏から反落してモミ合う形だ。目先的には下方修正を嫌気する動きが優勢になる可能性もあるが下値限定的だろう。11月10日の終値は799円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS20円79銭で算出)は約38倍、今期予想配当利回り(会社予想の6円40銭で算出)は約0.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS152円89銭で算出)は約5.2倍、そして時価総額は約186億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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