【注目銘柄】高成長市場で収益拡大を目指すINFORICH、レンタル料金の改定で収益力向上へ

■一段の底上げ期待を高める

 INFORICH<9338>(東証グロース)は、今週末12日に今2023年12月期第1四半期(2023年1月~3月期、1Q)決算の発表を予定しており、赤字幅が縮小すると見込んで先取りする買い物が入り、高人気となっている。テクニカル的にも25日移動平均線からなお4%超もマイナスかい離しており、下げ過ぎとして今年5月2日につけた株式分割の権利落ち後安値1157円からの一段の底上げ期待を高めている。さらに今年6月1日からレンタル料金の価格改定を予定していることも、側面支援材料視されている。

■レンタル回数増加で赤字幅が縮小し6月からは価格改定

 同社は、スマートフォン向けの充電器をレンタルするモバイルバッテリーシェアリングサービス「Charge SPOT」を主力事業としており、国内のバッテリースタンド設置台数は、3万8032台に達しシェアが84%を占める業界のガリバーである。このモバイルバッテリー市場は、スマートフォンが、単なるコミニュケーション・ツールや情報端末を超え、ビジネス利用や決済手段として需要な生活インフラとなっているために高成長が予想され、同社は社会的なニーズを充足するために積極的に設置台数を拡大する成長投資を続けている。売り上げは設置台数やユーザー数、レンタル回数の増加で大幅増収が続くものの、利益は、投資負担からなお赤字計上を余儀なくされている。

 それでも今2023年12月期業績は、売り上げ67億7600万円(前期比54.4%増)、営業利益9億5900万円の赤字(前期は13億9700万円の赤字)、純利益10億7300万円の赤字(同12億4100万円の赤字)と赤字幅の縮小を見込んでいる。これは赤字計上で着地した前期業績も、四半期別の営業利益でみると第1四半期の5億円の赤字が、第2四半期3億7400万円の赤字、第3四半期3億7600万円の赤字、第4四半期1億4600万円の赤字とレンタル回数の着実な増加と販売管理費の効率化効果で赤字幅を大きく縮小させており、EBITDA(税引前利益+支払利息+減価償却費)は、第4四半期に1300万円の黒字と黒字転換し、今期もこの継続が見込まれるためだ。今期のレンタル回数は、前期末の109万回から160万回に続伸すると想定し、さらに6月1日からレンタル料金の引き上げも予定している。今週末12日発表の今期1Q決算で、営業利益の赤字が前年同期の5億円の赤字からどのような進捗をみせているか要注目となる。

■25日線からなお4%超の下方かい離と下げ過ぎで分割権利落ち後安値から底上げ

 株価は、昨年12月20日に公開価格4600円で新規株式公開(IPO)され、IPO初日は買い物が集まって初値がつかない高人気となり、2日目に1万510円で初値をつけ上場来高値1万1640円まで買い進まれ、IPO人気の反動で8650円まで調整した。同安値からは1株を5株に分割する株式分割(基準日2023年3月31日)の発表で1万500円とストップ高し、7960円で分割権利を落とした。落ち後は、権利落ち理論価格を上回る1650円と買われる場面もあったが、全般相場の波乱とともに分割権利落ち後1157円まで調整し底上げを窺ってきた。25日移動平均線からはなお4%超のマイナスかい離と下げ過ぎを示唆しており、まず分割権利落ち後高値1650円から同安値への調整幅の半値戻しの1400円台回復に進もう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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