加藤製作所、新明工業、中部国際空港、日野自動車、空港制限区域内での路面清掃車自動運転実証実験を開始

 加藤製作所<6390>(東証プライム)、新明工業、中部国際空港、日野自動車<7205>(東証プライム)は5月10日、滑走路や誘導路を含む空港制限区域内における現場作業の安全性確保や生産性向上、労働力不足などの課題解決に向け、実証実験を開始すると発表。同実証は、自動運転(レベル2相当)※1に対応した小型トラックをベースに、自動運転と路面清掃の技術連携により高機能化させた路面清掃車(真空吸込式)を用いて中部国際空港(愛知県常滑市)で実施する。

 同実証では、滑走路や誘導路を含む空港制限区域における路面清掃車としては日本で初めて自動運転車を導入する。夜間や単調作業下での安全運行や、重複清掃や清掃漏れの削減による清掃品質や効率向上の確認、準中型免許で運転可能な小型トラックをベースとした路面清掃車の有用性についてデータを取得することを主な目的としている。

 同実証の結果を踏まえ、空港制限区域内での高機能化させた路面清掃車の実用化に向けて検討を進めていく。

1.実証実験概要

(1)期間:2023年5月10日から約3週間(予定)
(2)場所:中部国際空港制限区域内(滑走路、誘導路、その他)
(3)車両:小型トラック「日野デュトロ」をベースに、加藤製作所が「真空吸込式路面清掃車」を製作し、新明工業にて自動運転に必要な改造を実施
(4)台数:1台

2.自動運転および利用システム

 同実証で使用する車両は、小型トラックに自動運転技術を搭載し、時速20km以下で走行する。車両の走行位置や経路は、GNSSデータ※2、LiDAR※3、赤外線カメラで把握し、障害物を検知すると自動で停止する。清掃区間までドライバーが運転し、区間内は自動運転に切り替えて路面を清掃する。架装部分の清掃装置はタブレット操作により自動運転と連動して自動で清掃作業を行う。

※1 自動運転(レベル2相当):ドライバーが周辺監視を行い、特定条件下での自動運転機能(高機能化)
※2 GNSS:Global Navigation Satellite System、GPSなどの全地球衛星測位システム
※3 LiDAR(ライダー): Light Detection And Ranging、周辺環境の立体的な様子を捉える技術や機器
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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