マーケットエンタープライズ、沖縄県初の嘉手納町が「おいくら」を導入し不要品リユース事業をスタート

■町民の安心感担保で職員の負担軽減し、更なるリユース促進へ

 沖縄県嘉手納町(町長:當山 宏)とマーケットエンタープライズ<3135>(東証プライム)は、2023年11月1日(水)から、地域社会における課題解決を目的としたリユース事業に関する協定を締結し、連携をスタートすると発表。マーケットエンタープライズが運営するリユースプラットフォーム「おいくら」を用いて、不要品を捨てずに再利用する仕組みを構築し、嘉手納町の廃棄物削減と循環型社会の形成を目指していく。

■背景・経緯

 嘉手納町では、多様化するごみの性質や増加傾向にあるごみ排出量の対応策として、4R施策を掲げており、民間企業と町が連携し、インターネットを活用したリユースに取組むなど、主体的にごみの減量化を図ってきた。こうした取組により、近年では、町全体へリユースの浸透が加速している。しかしながら、その一方で、インターネットの利用が難しい方や、「個人の見知らぬ他人が自宅に出入りすることに抵抗感がある」という方の代わりに、町職員が代理出品をするなど、職員の負担は増えている。嘉手納町では、廃棄物減量化事業を今後も持続可能なものとするには、町民自らが簡単に不要品をリユースできる施策の導入による町職員の負担軽減が重要だと考えていた。

 他方、マーケットエンタープライズは、リユース事業を中心に事業展開しており、「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンに掲げ、「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」への参画や、「楽器寄附ふるさと納税」実行委員会の一員として活動を続けるなど、官民の垣根を超えたSDGsへの取組に注力してきた。そうした中で嘉手納町がマーケットエンタープライズに働きかけ、「リユース活動促進による循環型社会の形成を目指したい」という互いのニーズが合致したため、「おいくら」を用いた今回の取組が実現した。

■「おいくら」とは・・・

 おいくらは、マーケットエンタープライズが展開する、リユースプラットフォームである。不要品を売りたい方が「おいくら」を通して査定依頼をすると、全国の加盟リサイクルショップに一括査定依頼され、買取価格を比較することができる。一度の依頼だけで不要品の買取価格をまとめて比較し、売却できる手軽さが好評で、これまでおよそ110万人(2022年11月現在)が利用している。

■嘉手納町の現状と「おいくら」との連携により期待できること

 嘉手納町では、粗大ごみの戸別収集を行なっているが、これまでは原則、町民が自ら不要品を自宅外へ運び出す必要があった。また、リユース促進を目的に事業者と提携し、町民が個人間で不要品を譲渡する事業を行なっているが、大型や重量のある不要品を処分する際には、自宅からの運び出しが困難なため、他人が自宅に出入りして不要品を譲り受けるケースが発生している。しかし、「見ず知らずの他人が自宅に来ることが不安」と感じる町民が少なくなく、リユースを更に促進するには、不要品受け渡し時の不安を払拭できる施策の導入が不可欠だと考えていた。「おいくら」は、独自の審査基準を通過した優良加盟店が、自宅の中まで訪問し対応する出張買取が可能で、大型で重量のあるものでも、売却が安全・容易にできるようになる。加えて、不要品売却と受け渡しは、最短だと「おいくら」を通じて買取依頼をした当日に可能となる。なお、サービス利用に関する町民の費用負担はもちろん、嘉手納町の費用負担もない。

■今後について

 11月1日(水)15時(公開時間が前後する可能性がある)から、嘉手納町ホームページ内に「おいくら」の情報が掲載され、直接不要品の一括査定申し込みが可能になる。町が行なっている4Rの積極的な推進により、ごみの排出量自体は減少傾向にあるものの、廃棄されたものの中にはまだ利用可能なものも多く含まれており、これまでにごみ処分場の職員から「粗大ごみのリユースをさらに促進し、粗大ごみの減量化を図れないか」という声も上がっていた。

 嘉手納町と「おいくら」の連携により、二次流通の更なる活性化による循環型社会の実現や、社会全体での不要品削減が見込まれると共に、自治体の廃棄物処理量や処理コスト削減にもつながる。同取組によって、簡単にかつ廃棄ではなく売却という形で不要品のリユースができることを町民が認知することにより、「リユースする」という選択肢が増え、多様化する不要品処分ニーズに応えることができる。加えて、町民の不要品処分やリユースに対する意識の変化、循環型社会形成の促進につながる。この官民一体の取組によって、循環型社会の形成に向けた、社会的側面・経済的側面の双方の課題解決を目指していく。

■沖縄県嘉手納町

 嘉手納町は、沖縄本島の中部に位置し、東シナ海に面した西海岸線に接する町である。北は比謝川を境に読谷村に接し、南東部は米軍基地である嘉手納基地内で北谷町と沖縄市に接している。町域の82%を米軍嘉手納基地が占め、町域の18%に密集して生活している。

・人口:13,045人(男6,320人、女6,725人)(2023年9月末日)
・世帯数:5,629世帯(2023年9月末日)
・面積:15.12平方キロメートル
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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