加賀電子が続伸、決算発表後の下げを取り戻し上場来高値に向けて出直り強める

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■今期は反動減などで減益予想だが来期は再び成長シナリオ

 加賀電子<8154>(東証プライム)は5月16日、5120円(90円高)で始まった後、5140円(110円高)とジリ高基調になり、2日続伸基調となって実質的な上場来の高値5280円(2023年3月9日)に向けて出直りを強めている。5月11日の決算発表で今期の連結業績予想を減益としたためか、翌12日は一時5000円を下回る場面があったが、大引けには5000円台を回復し、以後は連日高。決算発表の前後には様子見心理が高まるとされるが、一時的に下げたことでこうした心理による荷もたれ感が解消されたとの見方が出ている。「中期計画2025」(23年3月期から25年3月期)の数値目標は引き上げた。

 23年3月期の連結決算は売上高が2期連続で最高を更新し、営業利益、経常利益は4期連続で、親会社株主に帰属する当期純利益は3期連続で過去最高を更新する好決算だった。一方、今期・24年3月期の予想は、コロナ禍で急増した需要増からの反動や景気後退リスクによる顧客の在庫調整の影響などにより減収減益とした。ただ、中期的にはEV(電気自動車)、5G通信システム、CASE自動運転関連技術、AIの普及などによる需要増が世界的に継続する方向にあることなどから、「中期計画2025」(23年3月期から25年3月期)の数値目標のうち、営業利益をこれまでの「200億円」から「300億円以上」などと引き上げた。24年3月期は一時的な景気後退リスクなどを織り込んで減益予想とするものの、25年3月期は再び成長期に戻るシナリオを想定するとした。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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