加賀電子がメキシコにEMS事業の新工場、土地面積は現工場の3.5倍、グループ最大のEMS拠点めざす

■四輪向け需要に加え空調向けなどの新規需要、現設備では手狭に

 加賀電子<8154>(東証プライム)は8月16日、メキシコにおいて増大するEMS(電子機器の開発・生産受託)需要に対応するため、下記のとおり、生産体制を強化・拡充すると発表した。

 16日の株価は6630円(150円高)まで上げ、今年7月につけた事実上の上場来高値6660円に迫っている。

 同社は2017年にメキシコでのEMS事業の生産拠点として100%子会社TAXAN MEXICO S.A. DE C.V.(本社:サンルイスポトシ州、タクサンメキシコ)を設立した。以来、米国市場向け四輪自動車用照明ユニットの組立てを中心とした生産活動を行っている。これら既存顧客からの受注増に加え、米国市場向け空調機器用電装基板組立ての新規顧客獲得が見込まれ、現有設備では手狭となるため、近隣工業団地内に新たに土地を取得、新工場の建設を進めている。

 投資額は土地、建物の取得を含めて向こう5年で約50億円を予定。最新の省エネ設備導入により、生産効率が高く、環境にも配慮したモノづくりを推進する。新工場の土地面積は8万平方メートルで現工場の3.5倍。建屋面積は2万平方メートルで現工場の2.4倍。操業開始は24年4月(予定)。

 タクサンメキシコ新工場が有する、「ユニット組立て」および「電装基板組立て」の機能に加え、将来的には「部品成型」「板金加工」「完成品組立て」の諸機能を備えた一貫生産体制に拡張させ、今後ますます機会増大が見込まれる米国市場向け生産需要を取り込み、メキシコにおけるEMS事業を、操業開始後5年以内に売上高500億円、約2000人の雇用を創出する、同社グループ最大のEMS事業拠点を目指す。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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