【株式評論家の視点】新日本建設は今期減益だが、開発型事業強化が楽しみ、中期有望

株式評論家の視点

新日本建設<1879>(東1)は、ミニゴールデンクロスを示現。割安感のある建設株として注目したい。従来の建設事業を中心とした請負型産業から、開発事業等を中心とした販売型産業への転換を目指して事業展開を進め、売上と利益の確保に取り組んでいる。

具体的には、建設事業では病院など非住宅案件への取り組み強化や、耐震工法等の独自技術の活用、企画開発型・不動産開発型 営業の推進等から、成長分野の受注に取り組んでいる。また、開発事業では、用地取得から企画・設計・施工・分譲・管理・アフターサービスまで全て同社グループで行う自社一貫体制を更に強化し、好立地かつ安全・安心の住環境を備えた高付加価値のマンション「EXCELLENT CITY」シリーズの提供のほか、大型の再開発プロジェクトへの参入等、収益構造の多角化を図っている。

今2016年3月期第・1四半期業績実績は、売上高120億7700万円(前年同期比3.3%増)、営業利益7億4500万円(同41.7%増)、経常利益6億8900万円(同66.0%増)、純利益4億5900万円(同83.8%増)に着地と好調。

通期業績予想は、売上高730億円(前期比4.2%増)、営業利益76億円(同5.5%減)、経常利益72億円(同10.4%減)、純利益45億円(同9.0%減)を見込んでいる。年間配当は9円(第2四半期末4円、期末5円)継続を予定している。

株価は、8月18日につけた年初来の高値690円から8月25日安値543円まで短期調整を挟んで9月1日高値642円と上昇。国土交通省が8月28日発表した7月時点の地価動向報告(100地区)では、4月に比べて87地区の地価が上昇。首都圏中心に利便性の高い自社ブランド「EXCELLENT CITY」の販売好調は続く見通し。今期減益予想だが第1四半期好調でPER8倍台と割安感があるほか、週足では26週移動平均線、月足では9か月移動平均線がサポートしており、注目したい。(アナリスト&株式評論家・信濃川)

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