【編集長の視点】アイデミーは生成AIのサポート機能追加を見直し人気再燃を期待して反発

 アイデミー<5577>(東証グロース)は、前日4日に23円高の1759円と反発して引け、下値固め中の25日移動平均線水準からのリバウンド幅を拡大させた。同社のAI(人工知能)/DX(デジタルトランスフォーメンション)の人材育成プラットフォームに生成AIを用いたサポート機能を追加するパーソナルAIアシスタント「My Aide(マイエイド)」を搭載し来2024年初頭にもリリースすることを先取り、生成AI関連人気再燃を期待して下値買いが再燃した。今年11月20日に前日の米国市場で生成AI関連の画像処理半導体世界トップのエヌビディアの株価が、500ドル台に乗せ上場来高値をつけたことにツレ高して、同社株も200円超の急反発をしており、再現期待を高めている。

■デジタル人材育成に向け年内の試験運用を経て来年初頭にリリース予定

 同社は、デジタル人材の育成を顧客伴走型で展開しており、法人向けのオンラインDXラーニング「Aidemy Business」と個人向けの「Aidemy Premium」を主力プラットフォームとしている。同プラットフォームに生成AI機能を追加搭載し、累計20万人以上のユーザーの質問に即時回答するほか、ユーザー伴走型のカリキュラムの提案を実現するもので、年内の試験運用を経て来年初頭にリリースを予定している。

 一方、 今2024年5月期業績は、売り上げ21億5000万円(前期比29.0%増)、営業利益2億7800万円(同16.7%増)、経常利益2億5100万円(同4.5%増)、純利益1億8000万円(同37.9%減)と見込んでいる。純利益は、税金費用が平準化するためマイナスとなるが、営業利益、経常利益は続伸する。この立ち上がりの今年10月13日に発表した今期第1四半期(2023年6月~8月期、1Q)業績は、売り上げ4億7200万円(前年同期比18.5%増)、営業利益6000万円(同1.3%増)、経常利益5700万円(同5.8%減)、純利益6200万円(同3.7%増)となり、売り上げは、四半期ベースでは過去最高、営業利益は、増益で着地した。働き方改革に伴い生産性向上や業務改善のためDX(デジタルトランスメーション)需要が高まるなか、受注も順調に拡大しており、来年1月発表予定の今期第2四半期(2023年6月~11月期、2Q)累計決算の動向も注目される。

■25日線を固め生成AI関連の高感応度を発揮しまず2000円台奪回

 株価は、今年6月の新規株式公開(IPO)時に公開価格1050円に対して初値を5560円でつけ、直後に上場来高値5760円まで買い進まれる高人気となった。同高値後は、生成AIのサポート機能追加で2144円と買われる場面もあったが、グロース市場全体の人気離散相場が続いたことなどで10月31日の上場来安値1525円まで大きく調整した。その安値場面でも、生成AIのシンボル株のエヌビディアの上場来高値更新場面では1837円と200円超して生成AI関連の有力株とした高感応度を発揮した。足元では、右肩さがりトレンドからフラット化した25日移動平均線で下値を固めリバウンドを窺う動きを続けおり、年末年始の生成AI関連株人気の再燃場面では、まず2000円大台の奪回に動こう。(情報提供:日本インタビュ新聞・株式投資情報編集長=浅妻昭治)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■環境要因は50%、漁獲圧は25%、状態空間モデルで初の定量評価  東京大学は11月1日、日本周辺…
  2. ■ドジャース、球団史上初の2年連続制覇  ロサンゼルス・ドジャースは、2025年MLBワールドシリ…
  3. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  2. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  3. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…
  4. ■「トリプル安」も怖くない!?逆張りのバリュー株ローテーションからは銀行株になお上値余地  「神風…
  5. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  6. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る