JSPは24年3月期利益予想を3回目の上方修正

(決算速報)
 JSP<7942>(東証プライム)は1月31日の取引時間終了後に24年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。製品価格改定、北米における収益性の高い製品の好調、コスト削減などにより大幅増益だった。そして通期利益予想を上方修正した。23年7月31日付、23年10月31日付に続いて3回目の上方修正である。修正後の通期会社予想にはさらなる上振れの可能性があり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は急伸して昨年来高値を更新した。そして19年以来の高値圏だ。好業績に加えて1倍割れの低PBRなど指標面の割安感も評価材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■24年3月期3Q累計大幅増益、通期利益予想を3回目の上方修正

 24年3月期第3四半期累計(23年4月~12月)の連結業績は、売上高が前年同期比3.4%増の1024億37百万円、営業利益が177.5%増の64億26百万円、経常利益が148.1%増の68億55百万円、親会社株主帰属四半期純利益が155.3%増の53億86百万円だった。製品価格改定、北米における収益性の高い製品の好調、コスト削減などにより大幅増益だった。

 押出事業は売上高が0.7%増の322億19百万円、営業利益(全社費用等調整前)が21.9%増の19億47百万円だった。販売数量が減少し、ユーティリティコスト高騰の影響もあったが、製品価格改定、高付加価値製品販売増加、コスト削減などにより大幅増益だった。分野別の売上状況としては、生活資材製品は食品容器用「スチレンペーパー」や広告宣伝用ディスプレイ材「ミラボード」が減少して減収、フラットパネルディスプレイ用「ミラマット」を中心とする産業資材製品は需要回復が鈍く減収、押出ボード「ミラフォーム」を中心とする建築土木資材製品は製品価格改定や高付加価値製品の増加により増収だった。

 ビーズ事業は売上高が6.1%増の658億73百万円で営業利益が297.7%増の52億75百万円だった。販売数量が減少し、ユーティリティコスト高騰の影響もあったが、高機能材製品の販売増加、製品価格改定、コスト削減などにより大幅増益だった。発泡ポリプロピレン「ピーブロック」を中心とした高機能材製品は非自動車分野が好調だった。

 その他は売上高が12.8%減の43億45百万円で、営業利益が65.7%減の52百万円だった。一般包材が、国内では自動車部品輸送関連の需要の影響により減少、中国では各種部品関連の需要の影響により減少した。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高320億49百万円で営業利益12億71百万円、第2四半期は売上高343億83百万円で営業利益19億76百万円、第3四半期は売上高360億05百万円で営業利益31億79百万円だった。四半期ベースでも大幅増益基調である。

 通期連結業績予想については1月31日付で利益を上方修正(利益予想は23年7月31日付、23年10月31日付に続いて3回目の上方修正)し、売上高が23年3月期比3.3%増の1360億円、営業利益が153.7%増の75億円、経常利益が137.9%増の80億円、親会社株主帰属当期純利益が141.0%増の61億円としている。配当予想は据え置いて23年3月期と同額の50円(第2四半期末25円、期末25円)としている。予想配当性向は23.6%となる。

 前回予想(23年10月31日付、売上高1360億円、営業利益63億円、経常利益68億円、親会社株主帰属当期純利益50億円)に対して、売上高を据え置いたが、営業利益を12億円、経常利益を12億円、親会社株主帰属当期純利益を11億円、それぞれ上方修正した。なお特別利益には、韓国の連結子会社における火災による損失に対する保険金収入を計上する見込みだ。

 修正後の通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75%、営業利益が86%、経常利益が86%、親会社株主帰属当期純利益が88%と高水準であることを勘案すれば、修正後の通期会社予想にはさらなる上振れの可能性があり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は急伸して昨年来高値を更新した。そして19年以来の高値圏だ。好業績に加えて1倍割れの低PBRなど指標面の割安感も評価材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。2月1日の終値は2170円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS211円70銭で算出)は約10倍、今期予想配当利回り(会社予想の50円で算出)は約2.3%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS3076円73銭で算出)は約0.7倍、そして時価総額は約682億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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